すでに大手新聞社だけでなくNHKもアメリカのプロパガンダ機関となってしまった日本で、中立的な立ち位置から現在の世界情勢を俯瞰した稀有な本。
アメリカが自由と民主主義を標榜しながら、熾烈な帝国主義思想を持っていることが、世界を分断させ不安定化させていることがよくわかる。
かといって、アメリカに対抗できるのが中露の独裁国家で、どちらを選ぶかという悪魔の選択を世界中の国が迫られているなか、日本は無条件にアメリカの傀儡国家となっているのが、なんとも言えない。
台湾有事に巻き込まれないためには、台湾人がアメリカの代理戦争に巻き込まれないよう理性的に判断するしかないという他力本願の状況がいかんともしがたい。