ティーン向けディストピアSF小説の中で屈指の出来。
細菌兵器によって20歳から60歳までの大人が死に絶え、老人が支配する世界。ストリートチルドレンの16歳の少女キャリーは、病にかかった幼い弟の治療費を稼ぐために、老人向けに若い肉体を提供するボディレンタル業者プライム社と契約をする。レンタル中はキャリーは意識を失い、肉体はレンタ―となる老人がコントロールする。
三回のレンタル終了時には多額の報酬が貰えるが、三回目のレンタル中に事故が発生し、レンタル終了前にキャリーの意識が目覚めてしまう。キャリーはプライム社に戻ろうするが、頭の中から見しらぬ声が聞こえてくる。
トータルリコール、ドールハウス等、ボディレンタル系の作品は名作が多いが、
同じ肉体で意識が違っていたら、どこまで同一人物なのかという、意識と肉体との関係等のが人類普遍のテーマだからだろう。
日本では売れなかったようで、続編が翻訳されていないのが残念。