偽りなき者

2013-05-06 18:55:03 | Movie
子供の何気ない嘘から、親友の子供に性的暴行をしたと疑われ、仕事を失い、近所での買い物も拒否され、親しかった友人からも手のひらを返したような態度をとられる。
「それでもボクはやってない」では痴漢の冤罪だったが、本作では、犯罪の中でも最も嫌悪される部類の疑いをかけられているため、まさに人生が破綻してしまう。また、一度疑われてしまうと、仮に無罪を勝ち取っても、一度生じたわだかまりが消えるわけではなく非常に恐ろしい。
子供も悪気があって嘘をついたわけではないから、まさに悲劇としか言いようがない。
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リンカーン

2013-05-06 09:50:03 | Movie
正直、映画としてはあまり面白くなく退屈だったが、歴史及び政治の勉強という点ではとてもためになった。
奴隷解放を行ったのが共和党で民主党が反対するという、現代のアメリカ政治とは真逆の立場となっており、特に共和党の急進派が最も人種の平等を目指していたということに驚いた。一人ひとりの尊厳と自由を尊守するというのが本来の保守主義なのだろう。
また、合衆国憲法を変えるには、議会の2/3以上が賛成し更に州の3/4が賛成する必要があるという、日本以上に高いハードルをもっており、リンカーンを始めとするホワイトハウスの面々が、寝技を駆使したり真正面から反対派を説得しながら民主党を切り崩し、投票の際も一人ひとりが指名されて自分の意見を述べつつ投票するという、まさに民主主義の教科書を読んでいるようであった。
憲法について考えるのに、日曜の討論番組なんかより、よほどためになった。自分の意見を通すのに反対派を説得することもせず、ルールを変えて通そうというのは全く話にならない。リンカーンの爪の垢を煎じて飲め。
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