福井の三谷商事(ミタニ)が、一部地域でレギュラーガソリンを不当に安く販売し、競合する店舗の営業活動を困難にした疑い(独占禁止法の不当廉売)があるとして、公正取引委員会の立入り検査を受けた。ミタニは結構安いので愛用してきたが、ミタニだけが特に安いとは思わなかったので、不自然な印象である。
不当廉売とは、独占禁止法で「正当な理由がないのに、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することであつて、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの」とされている。要はあまり競争が激しくなると他の業者がつぶれるおそれがあって困る(だれが?)ということだそうだ。
おそらく他の業者からのチクリであろうが、ガソリンの価格がどんどん上昇している中、少しでも安く売ろうとする行為はほめられこそすれ、とがめられるとは思わなかった。タバコや薬や本のように、みんなが同じ価格で売るのが望ましいのだろうか。同じ価格にすると価格カルテルだと言うし、独占禁止法は難しい。
ミタニのガソリンスタンドと競合店では最大で1リットルあたり10円程度の価格差があり、競合するガソリンスタンドには、売上高が減少して経営が厳しくなるなどの影響が出たとのことである。10円値引きすると原価を「著しく下回る」ということになるが、それでは原価として不自然である。それに、もともと10円ぐらいの差は結構あるのではないか。
もともと福井県は公共交通機関が少ないことなどから家計でガソリン代の支出が多い。好きで車に乗っているわけではない。ガソリン税の税率も高く、福井県民は高額納税者であり、少しでも安いのは大歓迎である。民主党はガソリン税廃止と言っていたはずだが、どうなったんだろうか。まあ、だれも信用していないけど。(写真は確かミタニのスタンドのはずなのだがなぜかミタニの表示が見当たらない。)
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