東京、神保町の古書店街に行ってきた。ホームページのマップには100軒以上の古書店が掲載されているが、体感的には思っていたほど(あるいは記憶していたほど)古書店の数は多くない。かなり広い範囲に散らばっているのと、東京のどこにでもある平凡な町並みであるのが原因だろうか。いわゆる古書店街という雰囲気はあまりない。
新刊書店はともかく、古書店には客の数もあまり多くないように見受けられる。店頭には均一価格の書籍が平積みになっていて、そこには少し人が集まっているが、店内に入りづらい店(いわゆる昔の古書店で奥に店のオヤジが座っている典型的なパターン)も多く、敬遠されるのかあまりにぎわっていない。
学生時代には、神保町だけでなく、大学の周辺にはたいていかなりの古書店があり、教科書を売っていたり、意外な本が並んでいたりして、見ているだけでもなかなか楽しかったものだ。今や、神保町以外では古書店を見つけることさえ難しい状況である。福井には果たしてあるのだろうか。
この神保町も、近くに大きな大学(明治大学とか日本大学とか専修大学とか)がいくつも近くにあるが、学生の姿はあまり見かけない。やはり最近の学生は本を読まなくなったのかもしれない。漫画は読んでも古本屋で書籍を買って読むような学生はあまりいないのだろう。
ブックオフの台頭により、古書店の経営は厳しくなっていると思う。ブックオフは、だれでも仕入れができるよう、本の価値をその有する文化でなく発行年だけで判断する。ブックオフで買って古書店で売る「せどり」というのが成り立つゆえんである。ブックオフに対抗してか、神保町古書データベースというのもあるので、古本屋での売り値も予想が立てられる。時代は変わったものである。
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