社会科学上の不満

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伝統は腐り易い

2013-08-27 00:00:27 | 社会常識と教育

 伝統とやらの大半は腐っている場合が多い。今回の秋田書店の景品不正とそれに伴う元担当社員の解雇。裁判で勝てると考えていること事態世間からは奇異に見える。仮にこの元担当社員が景品を私していないと裁判で判じられたら、秋田書店の経営陣は「誣告罪」にも該当する。例え執行猶予が付こうとも暫くは拘置される。このような企業は更に国民の怒りを買い長ら得ることが難しい。吉兆本店を見よ、結局はあの老舗を畳まなければならない状況になった。秋田書店は少年チャンピオン等の出版を手がける伝統的な老舗である。

 伝統が、倫理観も腐らせた理由でもある。伝統があると言う事は悪しき伝統が残るケースが多い。また、法律より自らの社風が優先する。この辺りは、全柔連と同じである。理想が何時の間にか悪習となりそれが伝統となる。

  1920年代の満蒙国境沿いに兵力を集中させるソ連軍を見てシュミュレーションの結果兵力不足で国境を破られるとの予測にたち、政府(加藤友三郎総理)に兵力増強を打診。日本はワシントン軍縮会議の直後でもあり、また第1次世界大戦バブルも崩壊し財政的にも余裕がなかった。

 日露戦争の英雄、上原元帥に対応が求められた。5個中隊1個大隊を4個中隊1個大隊とし、あまった1個中隊を寄せ集めその兵力を満蒙国境に貼り付けようとした。これは軍制の大改革であった。改革を嫌うのは昔も一緒である。これに驚いた加藤総理が上原元帥をその職から解雇した。怒った上原元帥が「国防に関する事項は陛下の専権事項だ、国務大臣がこれを僭越するとは何事か」と正論を吐いた。しかしこの事は「統帥権の干犯」と言う軍官僚の困った時の神頼み的な使われ方をし、正論を封じ持論をゴリ押しする悪しき伝統となっていくと言う良い事例である。

 伝統があることが必ずしも良いことではないと言うことである。秋田書店のこの事件老舗の伝統が洸も腐っているものかと言うことを国民に知らしめてくれた。

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