社会科学上の不満

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外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

スクランブル機の正当防衛

2007-04-15 20:29:56 | 外交と防衛
 1980年代旧ソ連の領空侵犯は年間900回程度あったそうです。別名「東京急行」と呼ばれていました。1日3回程度の領空侵犯です。2005年の防衛白書ではロシアの領空侵犯は年90回程度だそうです。しかし、中国の領空侵犯が代わって増加しているようです。
 1980年代、日本の国会で社会党や共産党は現在とはことなり1/3以上の勢力を持っていました。領空侵犯機に対し2機づつペアで2組がスクランブル発進します。そして領空侵犯機の前後を押さえ領空外へと誘導します。この時スクランブル機の僚機が攻撃されても他の機からの攻撃はできませんでした。正当防衛は攻撃された機のみ許されていました。その後、この自衛隊法が改正された話を耳にしません。2004年当時元防衛大の教授に質問しましたが同様の答えでした。
また、1980年代スクランブル機の空対空ミサイルを実弾にしたことに旧ソ連が抗議しました。非常にオカシナ話です。そして、お決まりのごとく寝党(旧社会党や共産党)が政府の姿勢に噛みつきました。
 それでは何故旧ソ連は、実弾を持たない(攻撃できない)自衛隊機に誘導されて領空外へ退去していったのでしょうか。考えて見なければなりません。当時のKGB(カー・ゲー・ベー)の諜報能力からして、自衛隊機が実弾を積んでいないことは明白だったと考えるべきです。協力者も社会党・共産党・マスコミをはじめ多数いましたから。そうしますとやはりアメリカが出てこられては困るということが一番大きかったのではないでしょうか。1970年代まで旧ソ連制の戦闘機でもアメリカの戦闘機とはどうにか対応でできました。しかし、1980年代に入ると中東戦争でも分かるようにアメリカの戦闘機には足元にも及びません。この頃のアメリカの戦闘機がF-15です。中東戦争のスコアは101対0で圧倒的に旧ソ連制の戦闘機を撃破しています。
 このF-15戦闘機が自衛隊に装備されたのは1980年代初頭です。しかし、交戦規定が不備ではいくら有能な戦闘機でも、その実力を発揮できません。更に、「テポドンの基地の爆撃」を口にする国会議員もいますが、それは不可能です。F-15は6t近い爆装もできますが、日本のF-15Jはわざわざ爆激装置を外して作成されています。そのためにコスト高になっているようです。反論としてでは「爆撃装置を付ければ良い」との意見が聞こえますが、爆撃訓練に5~10年の時間が必要です。

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