市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

鼻水がとまらない 中心は誰

2013-06-22 | 生き方

犬や猫は鼻水が止まらないという症状はないようだ。14才で無くなったシーズの愛犬チップも鼻水をたらたら出すのを見たことは無かった。アレルギー性の皮膚炎を死ぬまでもっていたのだが、鼻水をたれながすことはなかった。朝、夕の温度差がひどいときや、温度でなく湿度の変動、とくに台風接近の毎日などになると、毎回ではないが、日によって鼻水が止まらなくなる。一昨日がそうであった。朝6時半に起床してすぐに鼻水が出始め、朝食の間も、テレビで朝ドラをみているときも、事務長室でパソコンにかかっても、それこそ何十秒の休みもなく、鼻水は出てくる。こんなに流れでると、脱水症状になるのではないかと思えるのであった。鼻水の間にくしゃみがでる。ただ、それほどキツイというわけではなく、面倒くさいのだ。どうしてこういうことが生じるのだろうか。温度アレルギー、湿度アレルギーとでも名づけてはいるが、たしかに温度・湿度の変化が関係するが、だからといって毎回起きるわけではない。そのときの体調、精神状態つまりストレスなどなどもかかわっているのだろう。原因がわからないから、対処できない。耳鼻科に行けばということになるが、それほど苦痛ではないのだから、ちり紙を山のように使って対処しているわけである。この対処も人前ではなかなか難しい。

 水曜日は、午後2時から休みになるので、このごろは、たいがい本のつたやで、すごすのだが小さなテーブルを挟んで見知らぬ人と向き合って座り、雑誌を読んでいると、鼻水が絶え間なく流れる。これをハンカチで押さえつつ、2時間ほど過ごすと、目が真っ赤にはれてくる。首まわりも肩もコンクリートでかためられたようになる。それでもおもしろい記事に出会えるので、まさにつたやさまである。たまにはお礼のつもりで雑誌を買ったりする。佐賀ではつたやが図書館業務を委託で請け負ったというが、わが国では、それは残念ながら、公共図書館を行政が開くより有効であるように思う。本当は図書館はそれではない機能をもつのだけど、どっかの知識人も言っていたように図書館は無料化資本屋でなんで悪いのかと、本まで書いているやつがいたが、県立、市立の図書館は、街の貸し本屋にも至ってないことが問題なのであった。今、やっとか貸し本屋の水準になったということだ。しかし、これを越えなければ駄目だ。彼の本をよんでないのでわからないが、かれは無料化資本屋をこえる図書館について想像しているのであろうか。

 話が飛んでしまったが、顔がつくくらいの小さなテーブルで、若い女性と向かい会いながら、鼻水をたらしながら、それを防御しながら、読書していった3日まえの体験が、ぼくに鼻水への対処法を考えさせてくれた。あの2時間、ぼくはちり紙で鼻をかまなかった。おさえつつ、ちり紙がしめると、ひそかにあたらしいちり紙にとりかえていたのだ。帰宅すると、もう遠慮会釈無く、このやろうとばかり、鼻をつまみ、鼻を圧死、横にもたてにもゆすり、とまれはなみずやろうと、むちゃくちゃに攻撃の手をゆるめなかったのだ。こうしてよるの11時、就寝の時となり、布団に横になると、鼻も就寝につくのであった。

 そのことを朝に思い出したのである。朝は体力も、もどってきているし、だれも遠慮する奴もいないし、そのとき、突然思いついた。よし、鼻水が出よと、くしゃみがでようと、おれの知ったことか、もうとめようと、努力するのはやめたという、決意であった。決意すると、そのとたん、鼻水が、たらたらたらと、鼻水でなくて水として流れ出したのだ。まさに水なのだ。この流れがなんと、なんだか気持ちがいいのだ。ある程度ながれると、水がなくなるのか、止まるのであった。水が無ければ、止まるのか、おもしろい、とめようとする必要はないわけである。これはシンプルだと、おもしろくなった。それで、100円ショップで買ったハンカチを、鼻水受けに使いながら、水の流れのままにすごしていったのだ。

 そしたら、夜にはもう鼻水は止まってしまっていた。鼻もやりたいことをやらしてもらって抵抗感がなくなったのだろうと思う。鼻は鼻、腰は腰、首は首、足先は足先で、それぞれが独自の生き方をしていると、ぼくは以前からときどき感じるときがあったのだが、鼻もそうだった。ぼくはいつも思う。自分の体は、自分がすべて支配し、動かし、停止させる、すべて命令によって、ときには、何十年もつかってきた肉体をなお奴隷化して使うということは、間違いであると、これは体験的に感じてきたことである。鼻は鼻にまかせよであった。自分だけが世界の中心だと思うなであろうか。

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