市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

食欲の秋 ペルーのコーヒー

2005-11-09 | Weblog
 宮崎公立大の文化祭に行った。今年は「ジャマイカの楽園」という記録映画を観るためだ。
 
 ジャマイカといえば、レゲー、そしてなにより「ブルマウンテンNo1」コーヒーの産地である。都市的な文化のイメージ。だが、現実のジャマイカは、世界銀行から金を借りる貧乏国、金を貸したやる代わりに貿易を強制され、たちまち、アメリカの餌食となって、バナナも肉もアメリカ産を輸入させられ、国内農家は壊滅させられた。荒れた大地、観光産業にすがる街、白人による植民地的国家が広がっていた。何がレゲーだ、ブルーマウンテンだ、こっちの勝手な思い込みに冷や水をぶっ掛けられた強烈な映画であった。

 しかし、しかし、なんとお粗末きわまる映写会場だったろう。家庭用のプロジェクターの画面は暗く、スーパーの上の数文字は写らず、スピーカーの音も蚊の鳴くような音だった。それでも内容は分かった。学生諸君よ、文化とはなんなのだよ。

 終わって見知りの女子学生さんに会え、彼女と一緒にファエア・トレイドの販売場に行った。そこでペルーのコーヒーを購入したのだ。顔を紅潮させて現地生産者から公正な価格で産品を買い付ける運動・ファエアトレイドの話する彼女と、コーヒータイムを楽しんだ。しかし、しかしだ、コーヒーは苦いすっぱいお湯でしかなかった。甘えるんじゃねーそ、学生よ、いくら200円でもよ。

 そして三日目の今朝、レゲークリスマスを聞きながら、ペルーコーヒーを煎れた。どうせ匂いも飛んでいると思ったところ、香りは漂い、ロートには泡が気持ちよくもりあがり、サーバーには澄んだ濃いコーヒー液がたまった。深い苦味と、かすかな甘み、びっくりするほど美味いコーヒーだ。ペルーの高地で有機農業で育てられたのだと説明にあった。今年の文化祭も、この終幕でハッピーでした。

 ファエアトレド 連絡先は次回に記載します。



 
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