連休二日目の午後10時、夜のイオン宮崎を出て市街地へ走りながら、自転車のサドルから振り返ると、イオンの建物は、ラスベガスの大ホテルに見えた。市街への夜道は闇が深く、車も人気もない。イオンの回りだけが、砂漠の中の都市のように明るかった。おまけに、イオンの中は、ティーンエージャや、二十歳そこそこの男女が埋まっていた。そこはゲームセンターか、同種のアトラクション施設の感じであった。昼間の中・高年の目立つ街の様相は夜は一変していた。こうなると、イオンも味気ない。それにしても市街地はなんと暗いのだろうか。
ようやく、闇を通り抜けて橘通り3丁目、中心商店街の中心に来た。しかし、ミスタードーナツやマクドナルドくらいしか店は開いてなく、後は、路地の奥や、西のはずれに並ぶ飲み屋街だけが客を待っているだけであった。以前、金曜の夜などは、若者たちが、街路を滔滔と川が流れていくようだったが、消えてしまっていた。だれもが、ジーパンによれよれのTシャツで、数人ずつたむろしているばかりで、元気の良い若者はみんなイオンに入っているかのように思えた。
一部の若者が元気を失いつつある宮崎市、これが2005年夏の夜の風景であった。ただ三連休の二日目の夜10時半ごろの風景であって、一般的でないかもしれない。しかし、あのホームレス一歩手前の姿は、異様な衝撃があった。若者が希望を持って仕事する職場が恒常的になくなってきた。市は、そんな絶望にお構いなく九州一の景観都市をつくるという、奇妙な幻想にとりつかれて、街を破壊し始めだした。
若者のこの服装は、贅沢に飽きたゆえの、ホームレスへの擬態であろうか。ここに景観などとは、何の関係もない絶望を感じる。
ようやく、闇を通り抜けて橘通り3丁目、中心商店街の中心に来た。しかし、ミスタードーナツやマクドナルドくらいしか店は開いてなく、後は、路地の奥や、西のはずれに並ぶ飲み屋街だけが客を待っているだけであった。以前、金曜の夜などは、若者たちが、街路を滔滔と川が流れていくようだったが、消えてしまっていた。だれもが、ジーパンによれよれのTシャツで、数人ずつたむろしているばかりで、元気の良い若者はみんなイオンに入っているかのように思えた。
一部の若者が元気を失いつつある宮崎市、これが2005年夏の夜の風景であった。ただ三連休の二日目の夜10時半ごろの風景であって、一般的でないかもしれない。しかし、あのホームレス一歩手前の姿は、異様な衝撃があった。若者が希望を持って仕事する職場が恒常的になくなってきた。市は、そんな絶望にお構いなく九州一の景観都市をつくるという、奇妙な幻想にとりつかれて、街を破壊し始めだした。
若者のこの服装は、贅沢に飽きたゆえの、ホームレスへの擬態であろうか。ここに景観などとは、何の関係もない絶望を感じる。