台風5号が去ったので、今朝は日本晴れとなった。午前6時10分というのに
強烈な日射で、照りかえるコンクリート舗装の道路を12歳となったチップを
歩かせるのは無理なようだ。猛暑の夏がいよいよやってきたと実感できるのであった。季節はいきなり梅雨から盛夏となる。菅首相は止めない。常識的判断の出来ない異常性をこんどの人事でも感じざるをえない。このような判断をする菅さんは、日本号という原子炉事故を起こした豪華客船を、操舵しつづける。だが、到着する現実の港は、菅首相がイメージする幻想の港である。乗客は、夏台風で沈没する危険の前に、船室からどう逃げ出すか、生き延びるか、これが問題だ。
この虚港への旅の毎日に、毎晩今日の熱中症患者数がテレビ報道される。しかし、その678人、死者1名という数は、130000000分1の死者であり、病者であるわけで、宝くじの一億円が当選するよりも少ない確率である。ということは、だれも普通の生活をしておれば、熱中症にはならないということである。ことさら対策なども要らないと考えて差し支えないのである。暑ければだれでも水を飲んだり、風に涼をとったり、扇風機もクーラーもあるしでなんとかなる。普通の生活をやってれば、熱中症にかかることはないのだ。それが、こう毎日、毎晩、報道されると、先々恐慌の心理になり、気の弱いものは、これだけで熱中症を呼び込みかねない。
危ない危ないと身をすくめて、逃げるよりも、立ち向かうことが大事であろう。いや、立ち向かわざるをえない人々の存在をどう見るのか、その見解を聞いてみたい。工事現場で、ショッピングモールで、イベント会場で、ダンプや乗用車やバスを交通整理しているおじいさん、おばあさんたち、お年寄りには、こんな仕事しかないのに、日射病予防はどうしてるんだと思ったことはないのだろうか。今日の外出は控えましょうなどという他人事みたいなアドバイズは有害でしかない。ぼくが仲良しになった50代のおばさんは、首まで覆った厚手の制服に白手袋、ネクタイ、制帽をかぶり、デパート前に直立不動で立ち続け、笑顔を忘れずに、開店午前10時から閉店夜9時まで、毎日、強烈な陽射しの下で、デパート前に自転車を止める自転車の整理や、正式の駐車場への誘導をしていた。なんで日射病にならずにすんでいるのかテレビアナは、こんな事実を見たことや聞いたことはないのだろうか。
ぼくは、気温35℃になると、日曜日であれば、午前10時から午後3時まで
50キロから70キロくらいのサイクリングをやってきた。単純に、日射病には罹らないということを、言いたいだけの実験のつもりであったが、じつは快適なのである。こんなことはやってみない限り想像もできないことだ。部屋のなかでクーラーつけて脅えているより、炎暑の道路は、やり方次第で実は涼しいのだ。立ち向かい方によって、十分に猛暑をしのげるばかりか、逆に快感に変えることも可能なのである。そのことについては、このブログでもなんどか書いたことがある。この夏、35℃になる7月末から8月にかけて、こころみて、また報告してみようと思う。要は、暑さに向かうという意思が大事である。
とにかく、猛暑の夏にも、制服制帽姿で働かねば生活できない高齢者が、なんと多いことか、日射病にかかった人数の報告しているひまがあったら、もっと本当の弱者にどう立ち向かうべきか、そのことを問題にすべきではないかとつくづく思う。