毎日、午後6時ごろから、その子ども番組が始まる。おそらく主婦たちの夕食の時間に邪魔にならぬように子どもをテレビの前に釘づけするためだろう。主婦はおおよろこび、こどもも大喜びという図である。
この番組の耐え難い愚劣さは、だれも感じないのであろうか。
1: 登場するこどもたちは、地域性もなければ、日本のこどもという風土感も ない。いうなればテレビのブラウン管に生息するタレント卵だ。
2 そのタレント卵がぎゃあ、ぎゃあ、ぎゃあと騒ぎまくる。それを大人たちが
懸命にあおりたてつづけて、一時間もつづくんだ。
3 言葉が汚い、ジョウキマホンズとか、こどもたちに阿る用語の乱発で、卵た ちのこましゃくれたセリフがあふれかえる。
4 ネタは、アメリカ映画の借り物である。アメリカンフットボールの仮装で、 手に内輪、紙飛行機を飛ばしてゴールに入れるという馬鹿げた遊びなどな ど。
5 はじめからおわりまで、ゲーム、ゲーム、クイズ、クイズのタレント番組で
こどもを考えさせるとか、感じさせない。かんがえさせない。感動させない。
幸いぼくの孫もさすがに、折り紙や模型づくりやをしながら、見るようになったので、ほっとしているところだ。
こんなものを毎晩一時間も見せられたら、こどもたちはどうなるんだろうか。その有害度ははかりしれない。そして、そんなものに料金を支払っていることに、われながら腹がたってくる。