市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

イオン宮崎プレオープン

2005-05-16 | Weblog
 イオン宮崎ショッピングセンターのプレオープンで、今日月曜日、さっそく入ってみた。手前のスーパージャスコからショッピングモールが始まるわけだが、さすがシックな、でわくわくした街というのが実感できた。ところどころに横に通路が交差して、それが街中を感じさせ退屈させない。両サイドの店を覗きながら歩くと、あっという間にホームファッション「ニトロ」の大売り場に入ってしまう。

 午前10時半というのにすでに駐車場は満杯、2万人近くの店内客ではないだろうか。楽しくてたまらないという表情の人が多い。まさに絶好のエンターテイメントの場を与えられた感じだ。タリーズでコーヒーを飲んだが、隣の席の若い女性二人は、よろこびの興奮が隠し切れないようだった。レディースファッションの店が上下2階、両サイドにも軒を連ねている。その通りを上背のある若い女性たちが、大勢歩いて行く。驚くのは、彼女らのファッションである。すでに今日のイオンを上回る流行色なのである。彼女らを見ると、あらためて情報化社会の消費傾向を感じてしまった。これほどの巨大な施設をもってしても、やはり商品の一部しかないのだと痛感させられもした。

 え、この程度の店というのもあるし、やはり宮崎では味わえない専門店もある。たとえば輸入食品のカルディコーヒーファームである。サービスのコーヒーの紙コップを、すすりながら店内を見て回れる。その紙コップのコーヒーが先のタリーズの「本日のコーヒー」より美味い。170円のコーヒーフィルターを買ったら、飾っておきたいような手提げの紙バッグに入れて渡された。この店の前のカフエ・グロリアジーンズコーヒーのミントのアルミケース399円がよかった。1920年代のアメリカのシガレットケースをモチーフにしたという逸品だ。こんな商品があるということだけで、うれしくなった。

 2時間半があっという間に経った。まだ表面をさっと撫ぜた第一印象に過ぎないが、報告しておきたい。木曜19日が正式オープンで、ここから週末に向けた来場者はどうなるのか、やはり本格的スタートはそこからだろう。
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百貨店「山形屋」

2005-05-16 | Weblog
  山形屋デパートは、宮崎市の百貨店である。お中元や歳暮の季節がくると、その包装紙だけをオマケに請求するタフな主婦たちも多いと聞く。今や崩壊した総合スーパー寿屋や、衰えの目立つ王者ダイエー宮交シティSCを押さえて、老舗の風格を漂わせて健在である。昨日は、その地下食品売り場にハムを買いに行った。2ヶ月前に、家内から頼まれて、切れ端の「300円包み」をまた買いに来た。あの時は、もう売り切れたというので、明日は何時に来ればいいですかと、聞いてくるぼくに、同情されたのか、いきなりケースから2,3本ハムを取り出すと、ばしばしと切れ端にして、パックを作ってくれたおばさんに会いたかったのだ。よろこんでもらえた。ついでに2包みもらうと、2つも買ってくれるの、ありがとうとお礼を言われた。帰ると、妻はなんで残りも全部買ってこなかったのねと、不満を漏らした。

 ここに鰹節をその場でかいて売ってもらえる売り場があると聞いたがと、おばさんに聞くと、奥の角の店を教えてくれた。削られた赤みの削り節は、じつに美味そうだった。隣のいりこは、銀色に輝いていて、こんないりこもあるのかとおどろいたが、買うのは普通のものを頼まれていた。あっちも買いたいのだけど、今日はこれ、少なめでいいんだけどというと、売り子のおばさんは、300グラム袋とは、べつに200グラムを測り入れ、もう一人のおばさんに言いくるめて計算を任した。これで早く銀色にいりこに挑戦できる。そのほうは、2倍くらいの値段だった。帰って報告すると、妻は、いりこの味は、色とは関係ないのよと冷たく言い放っただけだった。

 さてと、ふと食品売り場で思ったのだが、こんな会話のやりとりが出来るのが意外だった。それに計り売りとは新鮮だし、まるで、昔の八百屋の面影を感じた。昔は、老舗のデパートで安売りを求めるなどはできるものじゃなかった。今は、スーバーの方が、どんなものもパック、パック、バックを破いて計り売りなどとは考えられない。売り子はレジだけにおり、キャッシャーの一部で話かけたら怒られそうだ。客の方も、ありがとうと言われてもブスッとしたまま返事もしないものもいる。ああ、デパートと反対になったなというのが、きわめておもしろかった。

 老舗の百貨店では、「会話」が楽しめるというのは新しい発見であった。 
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