スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

富士屋ホテル

2021-05-25 06:26:15 | ホテル・旅館

https://www.fujiyahotel.jp/index.html

箱根宮ノ下にある箱根のランドマーク的存在の富士屋ホテルは

2020年7月15日に大リニューアルを終えてグランドオープンした。

現在経営は国際興業グループが行っている。

そういえばホテルの前の道は数十回も通っているのにホテルの中に入るのは記憶では初めて。

ある意味信じられない思いで訪ねた。

当富士屋ホテルは明治11年(1878年)日本初の本格的リゾートホテルとして箱根宮ノ下に誕生した。

創業者の山口仙之助が築いた一棟の洋館は

数々の増改築を経て箱根を象徴する壮大な建築群のホテルとなった。

その主だった建物は本館、食堂棟、西洋館、花御殿、

フォレストウィング、カスケードウィングなどで構成されている。

古い富士屋ホテルの看板、富士山に「FUJIYA HOTEL」と書かれ

小さく英語で横浜からたった1時間半と書かれているのがおもしろい。

「140年の時を越え、その物語は未来へ」というポリシーが伝わってくるようだ。

富士屋ホテルの精神フィロソフィーは「至誠」。

創業した明治11年以来、日本の心「おもてなし」の精神として

富士屋ホテルに脈々と引き継がれてきたものが「至誠」。

「至誠」とは、この上なく誠実なこと、まごころ。

富士屋ホテルのサービスすべてに通ずる信念です。

富士屋ホテルの全景を見つつ階段を上っていくと左右対称的に右側に食堂棟(DINING ROOM)、

左側に花御殿(FLOWER PALACE)が現れる。

いにしえの趣きや意匠、クラシカルな空間が広がっている。

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こちらが登録有形文化財の本館。

和洋折衷の木造建築で、明治の建築様式を現代に伝えている。

本館は左右の建物と違って全体的に白っぽく、

玄関の所に彫られている孔雀の彫刻とか屋根の鬼瓦とか半端ではなく迫力がある。

何か以前アップした目黒の雅叙園の建物とイメージがかぶってしまう。

こちらの2棟は洗練されたヨーロピアン調の趣きのある建物で

ノスタルジックな空気が流れ、これまた素晴らしい。

何か歴史が息づき往時の懐かしい面影を彷彿させられる。

足を踏み入れた瞬間、物語の主役になりそうなエントランス。

赤い絨毯の階段と朱色の欄干を昇っていくとまた違った空気が流れている部屋に出る。

本館の赤ジュータン階段を昇るとメインロビー、ラウンジ、

そしてフロントレセプションに出る。

天井高は高く、床は無垢フローリング。

フロントの腰壁の彫刻は何か物語が描かれているようだ。

このエリアの空気感は大正ロマンから昭和初期の時代を感じさせる。

本館から赤ジュータンが敷かれた廊下を進んでいくと食堂につながり、

富士屋ホテルの象徴するレストランメインダイニングルーム、ザ・フジヤに出る。

ここは特別な空間で創業当時のレシピを受け継ぐ洗練されたフレンチディナーをいただきながら

ここでしか味わえない至福のひとときを過ごすことができる。

よくTV等メディアで出てくるレストランはここになる。

こちらはザ・フジヤに隣接した廊下状のラウンジ。

ちょっと一服したくなったらここでお茶して

富士屋ホテル独特の空気を堪能するにはうってつけの場所だ。

ホテル内に掲示されていた当ホテルが経営している富士屋ホテル仙石ゴルフコースのポスター。

全体的にはとてもオールドクラシックなイメージのデザインだ。

よく見ると開場100周年と書いてあるが本当?

メインダイニングルーム・ザ・フジヤの下、食堂棟B1Fにあるホテルショップ。

床はショップ内は寄木模様、廊下の方は矢絣模様とこだわっていて素敵なエリアだ。

ショーウインドーの壁の草花の柄もすごく味がある。

このエリアの雰囲気とても好きだナー。

このホテルショップの隣りにまた素敵な空間が広がっている。

フェニックス・ルームとバー・ヴィクトリア。

そこにはちょっと年季がかった味のあるダーツの的がある。

トイレもまたお洒落で素敵。

腰壁と床のタイルの柄を見て下さい。

思わずトイレに立ちながら見とれてしまいます。

本館のB1F(メインエントランス)から花御殿への地下通路には

当ホテルの歴史、資料などを展示しているギャラリーがあった。

この通路の床の白黒の市松模様がまた魅力的だ。

当ホテルの創業者・山口仙之助(嘉永3年~大正4年)の資料。

各部屋に番号ではなく花の名前が付けられ、日本画家・三井萬里が部屋名にちなんだ花の絵を描いた。

同様の絵が描かれたルームキーは「花鍵」と呼ばれ、

宿泊客の皆様を花御殿へという非日常の空間へ誘う。

そしてその先にライブラリーとグランドピアノがさりげなく置いてある。

昭和10年 小倉右一郎作の「羽衣」。

謡曲羽衣の伝承を元に様式なものを導して天女に翼をつけた3人のエンジェルを配し、

彼方には日本と富士屋ホテルのシンボル富士をのぞかせた独特な構成にしている。

この室内プール「マーメイド」も雰囲気ありますネー。

ホテル室内プールとしては日本初といわれている箱根宮ノ下の天然温泉を使用しているとか。

この時代に屋外ではなく屋内にプールを作ったとはやはりすごいホテルだ。

そして一番驚いたのが花御殿のB1Fにあるこのホテルミュージアムだ。

残された富士屋ホテルの経営資料をはじめ、バスタブなどの浴室機械、

皇室と富士屋ホテル、ヘレンケラー、チャーリーチャップリン、三島由紀夫など、

当ホテルを愛した人々の写真資料、使用された番傘と半纏、ホテルで使用された食器など、

膨大な資料が整然と展示されていたのには感激した。

ギャラリーの途中コーナーには富士屋ホテルの歴史、そして世の中の流れ、

その時代の経営者などの一覧表が写真を交えてわかりやすく年表化してあった。

令和2年(2020年)新生富士屋ホテルが誕生した経過をその時々の写真で表していたコーナー。

これにより新時代にふさわしいクラシックホテルとして生まれ変わった。

その時々の富士屋ホテルの改築図面や配置図。

昭和33年や昭和42年のものがあり、その当時の手書きのぬくもりのある図面が懐かしい。

各歴史のパンフレット。

本館と食堂棟。

古木を支えている木もすごい。

食堂棟の屋根にそびえる避雷針には龍の像が施されている。

 

 


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