
多度大社にはいつか初詣に行きたいと思っていました。でも真っすぐ向かったわけではありません。では、始めから話をします。三日の日、二人の娘は、正月から用事があって一緒に出かけることもないので妻と温泉にでも行こうかかと予定していました。しかし、今年は帰省で高速道路は混んでいそうだし、雪であちこち通行止めもあるとニュースで聞いたので近場で済まそうと考えました。適当に思い付いたのは養老にある「養老温泉ゆせんの里」。湯浴みをした後、お千代保稲荷神社でお参りする行程にしました。お昼前には到着し、鉱物臭が強い温めの源泉かけ流しに浸かり、食事をするまではよかったのですが、着替えとタオルを入れたバッグがないことに気付き、いろいろ探したけど見つからず、届けもないようなので受付で連絡先を告げてお千代保稲荷へ向かいました。正月の賑わいでごった返しだったため、荷物の紛失どころではなかったようです。中年男の下着に興味がある人がいるとは思えず、金目狙いか間違いだろうと思いました。とりかく荷物のことは忘れるしかありません。お千代保稲荷は想像通り大渋滞と大行列。何とか辿り着き、参拝列の最後尾を見届けたところで、あまりの人出にこれはいつになるのか分からないと判断し初詣はあきらめました。それで多度大社に行き先を変更したのです。お千代保稲荷からはそれほど遠くありません。もちろん、多度大社も渋滞と行列はありました。でも運良くスムースに入れました。すぐ近くには何度も通り過ぎているにもかかわらず、境内に中に入るのは初めてでした。「お伊勢参らばお多度もかけよ。お多度かけねば片参り。」多度大社と伊勢神宮は少し距離がありますが、東海道の宿場である桑名からは近く、江戸方面から伊勢参りに来る参拝者に立ち寄って欲しいツアー用のキャッチコピーが有名です。そして流鏑馬(やぶさめ)も有名です。これも一度は観たいと思っています。由緒は古く、いつからあるのかわからないほど。日本の神社は創建が不明なくらいが由緒に重みが出ます。そして多度山の麓に鎮座するところからもアニミズムを感じずにはいられませんね。石段を昇りながら、於葺門(おぶきもん)をくぐると苔にまみれた樹木に囲まれ、小さな本宮と別宮に続きます。この空間が正に厳かでとても神聖な気分にしてくれるのです。素晴らしい神社でした。初詣に相応しい場所に訪れることができてラッキーでした。帰り道、「養老温泉ゆせんの里」から電話があり、紛失したバッグが見つかったと連絡があったので引き取りに再度ハンドルを切りました。運勢は良いかな。
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