またしてもナミアゲハです。バルコニーで幼虫二匹見つけました。何となくですが、チョウの羽ばたく場所はお花畑と決まっていて、花が咲き出す季節は春です。だから春の昆虫だと思っている人も多いと思いますが、チョウは春から秋まで活動します。気候や地域によって違いがあるのだろうけど、暖かいうちに孵化と羽化を繰り返すのがチョウです。サナギで越冬するので、この時期の幼虫は恐らく羽化して成虫になり、今年のうちに卵を産卵して一生を終えるはずです。完全変態の昆虫は、一生が二回あるのではないかと思います。卵の殻を破り幼虫になることで一回。サナギを裂いて羽化するのも一回です。昨年、我が家のバルコニーではナミアゲハの幼虫が何匹も生まれましたが、観察しているうちに数が減ってしまい、中々チョウの姿になってくれませんでした。ヒヨドリやスズメなど野鳥もやって来るし、ハチもよく飛んでいるので、天敵は多いでしょう。アマガエルもヤモリもクモも見かけます。ところで、てっきりミカンの木だと思っていた鉢植えの木は柚子の木でした。ナミアゲハは柑橘系の葉を食べるので、卵は幼虫の餌となる葉に産みつけられるのです。だから、いつも同じ鉢植えの柚子の木に幼虫がいます。幼虫は何度も脱皮してあの緑色の綺麗な姿になる頃には、終齢幼虫と呼ばれます。こうなると葉をむしゃむしゃよく食べるんです。面白いのは、卵から孵ったばかりの幼虫は褐色で、鳥のフンに擬態しているくせに、葉っぱが姿を隠してくれなくなる時のために葉を大量に食べる時期の身体は緑の葉に擬態することです。自然は作られたかのように理にかなう現象が起きるから不思議ですね。僕が見つけた二匹は明らかに身体の多きさが違い、兄貴と弟がはっきりしています。これも、天候の善し悪しや天敵に教われるタイミングなどをずらす方が生存確率が高くなることを知ってか、同じ木に成長度合いの違う幼虫がいることが多いです。弟の方はまだ終齢幼虫になりたてのようでした。そう言えば昨年、片方の羽が小さくて飛べないナミアゲハの成虫が、この柚子の木にいました。羽化に失敗したのだろうと思われます。我が家の方針でそのまま何もしないことがいいとは思っていますが、何とかこの幼虫君達には空を羽ばたいて命をつないでもらいたいと思います。部屋の中に入れて飼った方が良いものかどうか悩んでいます。
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