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屍人荘の殺人(今村 昌弘 著) (2017 東京創元社) 80点

2018-06-19 18:12:28 | 読書遍歴

昨年のミステリー3冠という傑作の誉れ高い作品です。ページ数も少なく、登場人物も学生が主だから読みやすい。

ミステリーでそこまで期待するのはどうかと言われるかもしれないが、でもあまり登場人物が深く描かれていないので、みんな人間的な掘り下げ方が浅いこと。そして、本格ミステリーの要素のすべてはクリアしてるんだけど、伏線の張り方が少なく、あれだけで真犯人を探求できるかって、ちょっとなあという感じもなきにしもあらずデス。

そして、あのゾンビをうまく使ってるんだが、(この物語の真相にまで言及しているのは立派、そしてすごいが)僕はあまりこの手のホラーめいたものは好きくないので、ちょっと引きました。若い人は大絶賛なんだろうなあ、それは分かります。

この作品で一番面白いところは、クリスティの2番煎じだと見せかけといて、見事うっちゃったところかなあ、、。これには少々僕も引っ掛かりました。

ということで、力作だとは思いますが、ちょっと期待し過ぎました。


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