同じ原作でも日本版より数段こちらの方が面白い。被害者の悲しみが痛烈である。それを観客に示すことがこの映画の目的であるかのように静かに激しく終末に向かってゆく、、。
平凡な父親が可愛い娘の死にざまを見てしまったとき、そしてその瞬間に「パパ、パパ」と救いを発していた声を聞いたとき、間違いなく人間は畜生へと変身するだろう。
ゲーム感覚で殺人をしてしまう高校生たち。彼らが捕まっても2年程度で出所してしまう。法律は被害者のためではなく、加害者の更生のためにある。被害者は死んでしまったら、声もなく、ただ骸になってしまうばかりである。
そんな奥底の怒りを腹に貯めてこの映画は被害者の声なき声を広げてゆく。実際の誘導者である第三者の、諦めを超えた時にたどり着いたこの想いも十分観客に届く仕掛けになっている。
執念力さえ感じるほどの力作である。韓国映画まだまだ健在。
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