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RED レッド (2010/米)(ロベルト・シュヴェンケ) 70点

2011-02-04 13:47:24 | 映画遍歴
昔、よくこういうオールスター映画をよく見たなあ。日本ではよく正月、盆映画にそういうのが多く、けれど海外では少なかったように思う。戦争映画とかパニック映画ではちらほら見られたが、でもこの映画はそれほどの大人数ではない。

この映画の焦点は老齢化ということであろう。観客も老齢化しているのなら、スターも老齢化しているのである。今、20代の大スターっているかい?昔はそれはそれは30になるまでがスターの命だったような気がする。ということで、この映画は老齢化をタブー化せず、むしろそれを逆に取って堂々と推し進めた驚くべきシルバー産業映画なのである。

だもんで、引退した元CIAのスパイを現代の舞台に引き上げるためにいろいろエピソードを企てる。この4人の人選は正しい。4人とも生き生きしている。彼らがリフレッシュすれば観客たちも元気になれるという手法である。

一体なぜこんなことを、、という謎は途中であっという間に解かされてしまい、それ以降はもうどちらかというとギャグに近い展開になるが、映像を見ている間は十分楽しいのである。4人の俳優では【モーガン・フリーマン】がちと弱いようにも思ったが、【ヘレン・ミレン】の名射撃手は意外性からもかなり拾い物だった。【ジョン・マルコヴィッチ】のイカレぶりもとにかく面白く、彼は声色が美しくとにかく絵になる男だ。

懐かしい【アーネスト・ボーグナイン】の顔は自然と『北国の帝王』のオーバーラップするし、悪役の【リチャード・ドレイファス】が決して怖くならないのは演出のせいだろうか、、(最近悪役で結構出演しているね。)。

そして肝心の【ブルース・ウィリス】ときたら、恋人役の【メアリー・ルイーズ・パーカー】がチョイ年増女で魅力的でないことが、「年老いてもなお」というリアル感を失わせているように思われ、少々残念。この年金女性役はうんと若い女性でないといけないのではないでしょうか。そう、20歳ぐらいの女優がいい。その設定で初めて年金受領男と支給女との恋愛が俄然自然に思えるのだ。そしてリアル感を伝えることになる。

館内はやはり年配組みが多かったですけれど、ヤングたちにこの映画、どう映ったんでしょうか、ね、、。

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