ピーターパンのお話。だが、作が別役実だからまともなわけがないと思って、鑑賞する。そしてそれは当たる。かなりあちこちで別役の一流エスプリが散らべられているのだが、さすがこれは子供向けのミュージカル、それはそれほど目立たず、劇は進行する。
でも、だって、ピーターパンは少年ではなく、初老のおじさんなんですぞ。もうそれだけで、別役の意図がわかるというもの。全般において楽しかったけれど、やはり生きてゆくことの切なさも共に感じた演劇でした。
大道具など、すこぶる立派。見ているだけで十分目を見張るほどだ。16人の演劇人、さすがピッコロ劇団、ファミリー劇場と銘打って、子どもたちを楽しませようとしているが、一人一人の演技には手抜かりはない。歌も踊りもそしてセリフ回しも完璧の出来。大人でも十分楽しめる劇となっていました。
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