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それでも、日本人は「戦争」を選んだ (朝日出版社 2009)(加藤 陽子 著)  80点

2016-07-24 19:54:25 | 読書遍歴

教科書を離れて数十年。本やテレビ等では勉強しているつもりではあるが、きちんと学んだわけではない。特に学校では日露以降は受験の関係からあまり勉強しなかった気がしないでもない。ということで、一から勉強するつもりでこの本を読んでみることにした。

センセーショナルな題名。なぜ日本人は戦争を選んだか。今の時期だからこそ考えるべき問題である。

ある高校に出向いて5回の授業をそのまま書き写した書物である。これが面白い。生きた授業である。あまり知らない資料から述べられてゆき、独創性のある歴史観なので、目が点になることも多い。

日清戦争、日露戦争に関する考察は特に鋭く、感心するところ多し。しかし、満州事変以降何かすべての資料から考察しているわけではない感じがして来、少々違和感をおぼせる。シンプルに言えば浅い。そんなものであの太平洋戦争を論じて欲しくない気もする。綿密ではなくなっているのである。

やはり半藤一利の「昭和史」の方が断然優れている。まあ、両方じっくり読んでみることも必要である。また読み直そうかな、、。


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