Sightsong

自縄自縛日記

木村聡『消えた赤線放浪記』

2018-11-23 09:12:59 | もろもろ

木村聡『消えた赤線放浪記 その色町の跡は…』(ちくま文庫、2005年/2016年)を読む。

「赤線」は戦後まもなく誕生し、売春防止法の施行とともに、1958年には姿を消した。もちろんそれは形を変えた風俗となった。風営法の規制にも左右されてきた。姿を変えたのは欲と商売だけではない。街の形もそれによって変貌した。

著者は、北海道から鹿児島まで、赤線跡を探し当て、そこがどのような街と化しているか、また近くの風俗街はどのような様子なのかを見て歩いている。毎回体験してもいる。読みながら、なんだ「歩いた、ヤッた」だけじゃないかと思っていたのだが、最後まで付き合ってみると、人のはかなさや情が沁みてくるような。


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