ナオミ・クラインが去年『How to Change Everything』(2021年)を出していたことに気付いて読んでみたら、ずいぶんと柔らかい語り口で既知の内容ばかり。よく見たら若者向けのガイド本で、どちらかというと気候変動そのものよりも市民運動の大事さを説いている。
彼女が2014年に『This Changes Everything』を出したときには驚いた。化石燃料をすぐにでも全廃しなければならないという論調で、ちょっと極端だった。これをもとにした映画はさらに感情的なスパイスを振りかけたものになっていた。ところがその後の世界はそのように動いている。自分だけではなくかなりの人が後追いだったはずだ。
アラヴィンド・アディガの小説『Last Man in Tower』(2011年)を読んだら同じインドの思想家アルンダティ・ロイに憧れる急進的な女性のことがコミカルに描いてあって、ナオミ・クラインもまた本書でアルンダティを引用している。ふたりとも古くからの「活動するインテリ女性」のように視られるのだけれど、そんなシニカルなだけの視線はばかばかしい。
●参照
山岡淳一郎『日本電力戦争』
鬼頭昭雄『異常気象と地球温暖化』
大河内直彦『チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る』
多田隆治『気候変動を理学する』
米本昌平『地球変動のポリティクス 温暖化という脅威』
小嶋稔+是永淳+チン-ズウ・イン『地球進化概論』
ジェームズ・ラブロック『A Rough Ride to the Future』
ナオミ・クライン『This Changes Everything』
ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイ『The Collapse of Western Civilization』
ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイ『世界を騙しつづける科学者たち』
ノーム・チョムスキー+ラリー・ポーク『複雑化する世界、単純化する欲望 核戦争と破滅に向かう環境世界』
ノーム・チョムスキー+ラレイ・ポーク『Nuclear War and Environmental Catastrophe』
ノーム・チョムスキー講演「資本主義的民主制の下で人類は生き残れるか」
『グリーン資本主義』、『グリーン・ニューディール』
吉田文和『グリーン・エコノミー』
ダニエル・ヤーギン『探求』
『カーボン・ラッシュ』
『カーター大統領の“ソーラーパネル”を追って』 30年以上前の「選ばれなかった道」
山岡淳一郎『日本電力戦争』
鬼頭昭雄『異常気象と地球温暖化』
大河内直彦『チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る』
多田隆治『気候変動を理学する』
米本昌平『地球変動のポリティクス 温暖化という脅威』
小嶋稔+是永淳+チン-ズウ・イン『地球進化概論』
ジェームズ・ラブロック『A Rough Ride to the Future』
ナオミ・クライン『This Changes Everything』
ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイ『The Collapse of Western Civilization』
ナオミ・オレスケス+エリック・M・コンウェイ『世界を騙しつづける科学者たち』
ノーム・チョムスキー+ラリー・ポーク『複雑化する世界、単純化する欲望 核戦争と破滅に向かう環境世界』
ノーム・チョムスキー+ラレイ・ポーク『Nuclear War and Environmental Catastrophe』
ノーム・チョムスキー講演「資本主義的民主制の下で人類は生き残れるか」
『グリーン資本主義』、『グリーン・ニューディール』
吉田文和『グリーン・エコノミー』
ダニエル・ヤーギン『探求』
『カーボン・ラッシュ』
『カーター大統領の“ソーラーパネル”を追って』 30年以上前の「選ばれなかった道」