4月25日 はれ 24℃
平泉での宿は、中尊寺からひと山超えた里山にぽつんと立つ温泉宿、朝晩の冷え込みは厳しいものがある
さくらはもう少し時間がかかりそうだが、水仙や春を告げる花々で爛漫の春
枝ばかりのさくら 残された除雪車
さくらの下に駐車しているかわいい車が、私たちの平泉観光の足となってくれた電気自動車
これが使えたきっかけは、駅前に並んでいる珍しい車を、私が興味深々で眺めていたためか、観光協会のおじさんが時間制限なし無料で貸してくれた
この車、平日は役所の公用車で、休日は観光客に貸し出しをするように町長さんから言われているらしく、駅前で使ってくれる人を待っていたわけだ
歩きか自転車と思っていたので、車でまわれるのは嬉しいが、ちょっと目立つので、それさえ我慢できればOK、しかも二人乗り
しかし、シートは固い、特に後部シートは、運転席をまたぐように足を広げての乗り降りで結構厳しいものがある、足がたためない…
しかも窓なしオープンカー、バイクの二人乗りと一緒、後ろは風があたって寒い、でも我慢、これがあるおかげで大幅な時間セーブになった
世界遺産の中尊寺入口 毛越寺
高館義経堂の桜 前を流れる北上川
高館とは、兄の源頼朝に追われて、藤原秀衡を頼って平泉に逃れた義経が、最期を遂げた居館のあった場所とされている
「夏草や兵どもが夢の跡」は、松尾芭蕉がここを訪れて詠んだものだそうだ
義経が30歳で生涯を閉じたのは、芭蕉が訪ねる500年も前のことであったにもかかわらず、芭蕉は心を動かされた
そんなものがここにはあり、義経と、芭蕉と、同じ空気だーって、なんだか嬉しかったなあ
2泊3日の東北の春をさがす旅は、さくらの花にこれほど出会えるとは思っていなかったので、思いがけない贈り物となり心が温かくなったし
きよらかとか静謐とかいう言葉が浮かんでくる、やわらかな緑いろにくるまれ静かにたたずむ歴史遺産に心が落ち着き、いいものだとしみじみ思った