「口語短歌・水曜サロンの会」(その107)第二部 ネット歌会
短歌の返歌を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「ネット歌会」について
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
「薔薇 アイスバーグ」
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆雨しずく一人ぼっちの寂しさに かなしみ溶かし傘から落ちる
浅間山明鏡止水さん
★プレゼントの黄色い日傘が見えますか あなたの眠る里はもうすぐ
夕庵さん
☆神棚の出雲大社に手を合わす 神在月で気合いがこもる
西BOOさん
★今日の無事感謝忘れず手をあわせ 明日の安らぎ祈る夕べに
夕庵さん
★毎朝のお水とお茶のお供えも 神とふれあい喜びとなり
西BOOさん
★水お茶を買うに慣れたる生活に山の湧き水喉ならし飲む
夕庵さん
☆コスモスは大和三山(やま)に抱かれ眠らんや 大地に絨毯敷き詰めながら
夕庵さん
★たたなはる大和三山たをやかに 薬師如来の美(は)しき眉根よ
みっちっちさん
★近江路の薬師如来の薬壺に湖(うみ)の真清水汲みて捧げん
夕庵さん
★浮舟の揺るる近江の水澄みて 流れ藻絡み 舟に近づく
みっちっちさん
★水郷の船頭まかせの手漕ぎ舟 鳥も鳴かない靄の葦原
夕庵さん
★鳥の名を問いつ調べつ 朝な夕な 幾日通ひし 糺の森よ
みっちっちさん
★熟睡の目覚めに聞きし鳥の声 みかんの食事催促するや
夕庵さん
★亡き母の好みし蜜柑 ていねいに 剥きて供へむ 甘きを共に
みっちっちさん
★干し上げたみかんの皮を湯に浮かべ皮も身体もほぐれゆくまで
夕庵さん
★ 我がために干し芋作りし母偲ぶ 甘くなあれと遠ひ記憶よ
みっちっちさん
★旅の夜にキコキコ剥かな干し柿に瀬戸の潮騒 蘇りくる
夕庵さん
★高校の卒業式終へ 仲間らと 海へのバスに飛び込みし日よ
みっちっちさん
★同窓のマドンナたりしあの人は今も凛々しきやまとなでしこ
夕庵さん
★十七で討たれし若武者 須磨の海 見やる 凛々しき敦盛像よ
みっちっちさん
★絶景のサイクリングロードひた走るしまなみ街道海峡を裂く
夕庵さん
☆新緑の君と尋ねし上高地アツモリソウはひっそりと咲く
夕庵さん
★敦盛は母衣(ほろ)を背負ひし花となり熊谷草と海を見やるや
みっちっちさん
★源平の歴史を残す花ふたつ「アツモリソウ」と「クマガイソウ」と
夕庵さん
☆茶柱の太く立ちたる朝の卓 試合に臨む心新たに
みっちっちさん
★外国の女(ひと)も茶摘みの体験と腰に籠もち姉さん被りに
夕庵さん
★外国の少女らバスに乗り込みて 車内たちまち異国情緒よ
みっちっちさん
☆涙にも似たるしずくや外苑の 樹木を濡らす十月の雨
ポエット・M
★コムラサキの雨の雫は宝石の色に染まりつ糸ひきて落つ
夕庵さん
★コムラサキ濃い紫の艶を秘め 雨のしずくにさらに磨かれ
ポエット・M
★床の間の青磁の壺に手を触れて温みがさせば色艶ましぬ
夕庵さん
★灼熱の炎に焼かるる過去も秘め 青磁の壺は澄みし艶もつ
ポエット・M
★窯元は砧青磁を膝に抱き撫でて擦すってうなずきており
夕庵さん
☆灼熱の炎に焼かるる過去も秘め 青磁の壺は澄みし艶もつ
ポエット・M
★灼熱の鳥取砂丘は哀しかり ともに語りし人も遙かに
夕庵さん
★夕映えの鳥取砂丘の風紋に 君と刻みし足跡はなく
ポエット・M
★歩みきし我が人生の足跡は危うきなれど悔いは残さず
夕庵さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
「薔薇 プリンス ドゥ モナコ」
【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・
★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
頂きありがとうございます。
短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
お寄せ頂ければ嬉しい限りです。
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
☆秋の夜の一灯仄かに灯るもと すだく虫の音大地に満ちる ポエットMさん
★虫すだく秋の夜長を冬支度まだ捨てきれぬこの服だけは 夕庵
よろしくお願いします。
☆秋に咲く桜は期待外れるも葉は日に日にと紅に染む 西BOOさん
★雪被る柿捥ぎくれし君が居た 短い秋のあの一日を 夕庵
よろしくお願いします。
⭐️名物の亀パンはやくも完売で ご縁なきままコスモス迷路へ
夕庵さん
★ 食べたきは奈良の亀パン 我が街に 人気パン屋はあまたあれども
みっちっち
よろしくお願いいたします。
☆夕焼けの牧場に憩ふ親子馬 子馬の背へと赤とんぼ すい みっちっちさん
★アルプスの山並み遙か遠く見てハイジが丘から駆けて来そうな 夕庵
よろしくお願いします。
☆青空の濃くなほ広く赤とんぼ すいと飛びきて女児の帽子へ みっちっちさん
★赤とんぼ透き通る羽根たたみおり ひとりぼっちで寂しくないか 夕庵
よろしくお願いします。
☆食べたきは奈良の亀パン我が町に 人気のパン屋はあまたあれども みっちっちさん
★行列を作りしパン屋もいっときで波が引くように静かな街に 夕庵
よろしくお願いします。
☆鳥が突き食べ残す柿照らす星 輝く今宵彼の秋夜かな 西BOOさん
★木守柿最後のひとつは果樹園の主の感謝を鳥もついばむ 夕庵
⭐️アルプスの山並み遥か遠く見てハイジが丘から駆けて来そうな
夕庵さん
★ 日曜の朝には君とハイキング 六甲山の紅葉狩りへと
みっちっち
よろしくお願いいたします。
⭐️赤とんぼ透き通る羽根たたみおり ひとりぼっちで寂しくないか
夕庵さん
★喧嘩してひとりぼっちのクリスマス 言い訳もせず星を見し夜
みっちっち
よろしくお願いいたします。
⭐️行列を作りしパン屋もいっときで 波が引くように静かな街に
夕庵さん
★突然に売価貼らるる家ありて 街も古りたり 人も古りたり
みっちっち
よろしくお願いいたします。