なあむ

やどかり和尚の考えたこと

大震災56 100000年後の安全

2011年06月15日 21時25分45秒 | 東日本大震災

若者にまけないように、twitterというものを始めてみました。

まだ、よく仕組みが分からないのですが、徐々に広げていければと思います。

河北町環境を考える会の須藤さんから勧められて「100000年後の安全」という映画を観てきました。

世界ではじめてフィンランドが進めている、核廃棄物最終処分の実態を記録したドキュメンタリーです。

フィンランドの地中深く、500メートルのところに、核廃棄物を「埋葬」するという計画で、少なくとも、10万年間絶対に掘り起こさないことを前提としているということでした。

しかし、現代から10万年以前は槍でマンモスを追いかけていたネアンデルタール人の時代で、10万年後の世界など誰も想像のできないことだというジレンマが表現されていました。

日本にも同じ計画があって「NUMO」と呼ばれていますが、そういえば、震災後全くCMが流れなくなりましたね。2028年頃に操業開始予定とされていますが、未だ処分地の見通しが立っていません。もう当分は無理でしょうね。あの福島原発の廃棄物はどうするのでしょうか。

しかし、もちろん、この問題は日本やフィンランドだけの問題ではなく、原発大国であるアメリカやフランス、世界各国の問題であります。

今後、中国やインドが先進国と同じような生活をしようとすれば、毎日3基ずつの原発を作ることが必要になると映画では紹介していました。

一度作ってしまった原子力エネルギーは、必ず放射性廃棄物を出すのであり、その放射能を軽減させる方法は全く見つかっていません。

つまり、未来へ処理方法の分からない危険物を、負の遺産として遺す以外の手段がないのが原発の現実です。

映画そのものは、おもしろい、と言えるものではありません。しかし、原子力を持ってしまったこの星の人々は、全員、その現実を知る必要があると痛感します。