なあむ

やどかり和尚の考えたこと

静岡にて2

2010年08月30日 15時54分55秒 | 布教活動

本日、第一日目の布教教場が終わりました。

今晩も、昨晩に引き続きご接待があるようです。

ありがたいことではありますが、どちらかというと、我々はダシというかキッカケのような気もします。

今回は私ともう一名の布教師が同時に静岡地方を回っています。実はその方は、私と同い年、大学同級生、永平寺同安居、布教師養成所同期という奇遇の仲です。

とは言っても、同級生同安居であることを知ったのは、布教師養成所で会ったときです。

彼は、まじめが服を着て歩いているような学生でしたし、私はなるべくお坊さんとはかかわらないようにキャンパスを横切っていたような学生ですから、出会う機会もなかったのだと思います。

お酒を飲まない人なのですが、「飲めないの」と聞くと、「飲んだことがないから分からない」という答え。考えられません。「どうして飲まないの」。「師匠が飲んではいけないと言ったから」。アンビリーバボー。

それ以外にも信じられないことがいくつもある人で、私は密かに「シーラカンス」と呼んでいます。

しかし、養成所で机を並べているうちにお互いに興味を持ち、友達になりました。また今回こうして一緒の宿に止まって5日間を過ごすことができることは、さらにお付き合いを深くしていくことになるだろうとワクワクしています。


静岡です

2010年08月30日 05時15分13秒 | 布教活動

昨日から特派布教巡回で静岡に来ています。

今回は、今日から3日までの5日間で8教場を回ります。

この間「何も」ないといいのですが。

クーラーを入れて寝るのが嫌なので切って寝たのですが、夜中汗だくになって、たまらずスイッチを入れて寝ました。

今日からの法話の内容が気になって、明け方4時前にぼんやり目が覚めたので、風呂で汗を流しブログを書きはじめたところです。

法話も暑さも気になりますが、眠気がさしてきたので1時間ばかり横になります。


集中講座実行委員会

2010年08月27日 21時19分10秒 | 集中講座

宿用院の施食会も無事に終わり、蛍雪童女の供養もできました。
今日は第5回松林寺集中講座の実行委員会でした。
今年も新たなスタッフが加わり、50名を超えてきました。
着実に輪が広がってきていると感じます。
今年もすばらしい講師陣です。
1,東法田田植え舞
2,シンガーソングライター 小川ロンさん
3,自殺防止ネットワーク風 理事長 篠原鋭一老師
4,落語家 柳家さん喬師匠
是非お越し下さい。
10月9日 19:00~ 坐禅・法話 住職
10月10日 6:30~ 坐禅・朝課
      13:00~ 開講 ~17:30
入場料 前売り1000円、当日1500円です。
これだけの音楽とお話と落語を聴いて、お得だと思いませんか?
お楽しみに。


蛍節童女

2010年08月22日 20時58分49秒 | 宿用院

テレビではじめて「火垂るの墓」を観たのは今から20年ほど前でしょうか。

ストーリーの悲しさは、「ひまわり」や「砂の器」にも匹敵しました。

父を戦争で失い、母を病気で失った兄妹が、戦火の中でけなげに生きていく物語ですが、その妹、節子、の哀れさに胸が痛くなりました。

不憫で不憫で、しばらくは頭から離れませんでした。

池の畔で水に映った自分とあいこのじゃんけんを繰り返す節子。

栄養失調で下痢をする節子。

ドロップの缶に水を入れて味わう節子。

おはじきをドロップだと思ってなめながら死ぬ節子。

せつこーーー!

せつこーーー!

私は時折、節子の名前を呼んで涙を流します。

戦争で同じような思いをして亡くなったであろう多くの子どもたちのことを思い、代表して節子に戒名をつけました。

「蛍節童女」。

寺の法要や、永平寺や山寺に参拝した折りには、この戒名で供養を行ってきました。

明日は宿用院の夜の施食会です。また、供養をしようと思っています。

こどもたちに、あんな悲しい思いをさせてはなりません。

あゝ、それにしても、大阪のおきざりのこどもは・・・・


お盆をあけて

2010年08月19日 20時10分50秒 | ふと、考えた

さすがにお盆ですね。
気がつかないうちにずいぶん間が空いてしまいました。
忙しさだけでなく、この暑さで体力が失われてしまいました。
ものを考える脳みその力も失ってしまったようです。
もう、8時くらいになると眠くなってきます。
皆様はいいお盆を過ごされたでしょうか。
親の顔を30年間見たことがないとか、生きているか死んでいるか知らない、という人々が多くいる国になってしまいました。
おそらく、そのような人々は、法事やお盆に親族が集まるということがなかったのではないでしょうか。
人間関係というものは結構うっとうしいものですが、それでも社会の中で生きていくためには避けて通れないものです。
人間関係を構築していく能力は、小さい時からの訓練によって身につくものと思います。
親戚とのつきあいはその訓練の場であったでしょう。盆と正月の年に2回の儀式は、大事なシステムだったのです。
眠いのでもう無理。


お盆とナス漬け

2010年08月12日 17時32分07秒 | ふと、考えた

暑い暑いといってぼんやりしている間にお盆に突入してしまいました。
お寺が二ヶ寺あってもお盆の時期は変えられないので、同時進行でこなさなければなりません。
といっても、宿用院の全檀家を回る棚経はとても無理なので、ここ数年は息子の力を借りています。今年も、棚経のために今日永平寺から帰ってくることになっています。本人にとっては息抜きの楽しみもあると思うのでいいのですが、2日半で110軒を回るのは結構大変です。
住職は松林寺で法事三昧です。
お盆の時期の楽しみは、お盆ならではの食べ物ですね。カラカイ、棒鱈など、その家の味を食べ比べるのも楽しみです。そして、大好きなナス漬け。ところが、ナス漬けを食べるとお経の声が出なくなるので、お経の前には食べられません。ナス漬けはへたから丸かじりが基本です。へたを取ってあったり、細切りにしたようなナス漬けは食べたくありません。「包丁を入れたナス漬けは食わなくてもいい」というのが私のこだわりです。
ただ、ナス漬けの食べ頃は短いので、なかなかドンピシャリのタイミングに合うことは難しいです。今年はどれだけのうまいナス漬けにめぐり逢えるか。


ご開帳

2010年08月08日 19時32分11秒 | 布教活動

今日は尾花沢市寺内の東光寺さんのご本尊、薬師如来の60年ぶりのご開帳によばれて行ってきました。
行基菩薩の作と伝えられており、だとすれば1200年以前のものとなります。真偽のほどは定かではありませんが、古くからこの地にあって、この地の人々の信仰を集めてきたことは間違いないでしょう。
特に、現代と違って医者にかかるなどということがほとんどできなかった時代には、身心の病を救う仏として近郷近在から多くの参拝があったことだろうと想像されます。
今日も、この世で巡り会える最後の機会とて、本堂にあふれんばかりの人が参詣されました。
法話をする方も汗だくでしたが、参詣者の熱気はそれ以上で、一目ご本尊を拝みたいという熱い思いがあふれていました。
神仏を信仰する心は、まだまだ日本人の心に残されているようです。


猛暑の中で

2010年08月07日 08時23分51秒 | 松林寺

連日猛暑が続いています。
昨日は特に最上地方も35.8度という、この夏最高かと思われる暑さでした。
そんな中、町内寺院の東堂(前住職)様の本葬儀が挙行されました。
時間も1時からという、最も暑い時間。
お坊さんたちは、見た目涼しそうに見える衣を着ていますが、重ね着のため中身はかなりの高温になります。
下着の上に襦袢、その上に着物、その上に衣、その上にお袈裟ですから、5枚は重ねていることになります。
正絹の衣とお袈裟の方が幾分涼しいのは分かっているのですが、汗がシミになることも分かるのでどうしても化繊のものを着用することになります。これがまた、暑さを増すのです。
汗が衣を通してお袈裟までにじんでいます。
そんな中で静かに涼しそうに座っていなければなりません。
道路工事の誘導員も大変だなと思いますが、これで、お坊さんもなかなか大変なのです。


猫の誇り

2010年08月04日 20時20分47秒 | 松林寺

松林寺の猫くつしたが小雀をくわえてきた。
昨日は大きなネズミをくわえてきたらしい。
飼い主に見せようとするのは褒めてもらいたいからなのだろうか。
しかし、ここで褒めてしまうと褒められようとしてどんどん捕まえてくるので、褒めてはいけない。かえって、怒鳴りつけて叱らないといけない、と前から聞かされていた。
小雀はまだ生きていて、時折口から離して動かすように手でいじるので、箒を持ってきて外に掃き出そうかと思った。するとまたそれをくわえて離すまいとする。
コラ!と怒るついでに箒でくつしたを叩いた。
くつしたは、小雀をしっかりくわえて外に逃げて行ってしまった。
ネズミを捕って褒められたいという気持ちはいつから猫に植え付けられたものなのか。
猫がネズミ用に飼われた歴史はずいぶん古いものと思われるが、だとすれば、それは、DNAに組み込まれた行動パターンのかもしれない。
箒で叩いたぐらいでは消え失せない感情なのだとすれば、叩いたこと自体無駄な折檻だったように思えてきた。かといって、得意気に毎日見せつけられたくもない。
言葉が通じないのは不便だ。


訃報

2010年08月03日 15時32分32秒 | 松林寺

6月に公演していただいた「猿舞座」のお猿さんが亡くなったというニュースが入りました。
7月から北海道を長期巡業して、仙台公演の後山口に戻られる直前、車の部屋の中で亡くなっていたそうです。
亡くなったのは、息子耕平さんの猿「夏水」君ではなく、親方修二さんの猿「仙水」君。まだ6歳だそうです。
元気な人間もこの暑さには参ってしまいますが、毛皮を着ているものには本当に大変でしょう。
ご家族には心から哀悼の意を捧げます。合掌

20100802113933