なあむ

やどかり和尚の考えたこと

男の酒

2010年02月27日 15時35分30秒 | 今日のありがとう

2月はお寺さんが暇な季節であるためか、出かける用事が続いていました。

24・25日は、娘の住まいの契約とSVAの理事会で東京へ。

26・27日は、教化研修所のOB会(薪水会といいます)の東北結集で福島へ。

薪水会はいつもそうですが、乾杯から大騒ぎになるまで5分とかかりません。

教化研修所の修了生、特に我々の世代は皆個性豊かなで、修了してからもそれぞれの現場でとんがって生きているいるので、その仲間の顔を見ただけで、ホッとして気持ちが通じ合います。ここでだけは自分をさらけ出し、バカになれる場でもあります。

愛唱歌『男の酒』を唄います。

男の酒のうれしさは/たちまちかよう意気と熱/人生山河険しくも/君杯を挙げたまえ/いざ我が友よまず一献

美人の酌に酔えばとて/今宵は今宵何かある/男は明日に生きるもの/君杯を挙げたまえ/いざ我が友よまず一献


是非

2010年02月23日 10時00分04秒 | 今日のありがとう

このブログにリンクしている一つに「恐山あれこれ日記」というのがあります。

恐山の院代(管理責任者)の南直哉さん(以前このブログでも紹介しました)が書いているものです。

今掲載されているのが「弔い問答」というもので、石材店さんとの対談を載せたものです。これがおもしろいです。

死者・死後の問題と仏教の考え方が分かりやすく語られています。

ご一読をお勧めします。


カムアラウンド

2010年02月22日 17時28分57秒 | 今日のありがとう

オリンピック、見てておもしろいのはカーリングですね。

Curling01 今朝は朝の3時から見てしまいました。1投1投が本当に手に汗握る緊張の連続で、選手は大変だろうと思います。

イギリス戦の逆転勝利、ロシア戦の大逆転勝利!と興奮の連続でした。ドイツ戦はほんのわずかな差で惜しかったですね。残念!

母親は、朝から晩までテレビ観戦で、各競技にすごく詳しくなりました。

かく言う私も、暇なことをいいことに、今日は一日オリンピックデーでした。暇なことに感謝です。

前半戦が過ぎ、このお祭り騒ぎが終わった後の寂しさを今から心配しています。


頭も疲れる

2010年02月19日 21時14分34秒 | 布教活動

昨日は仙台で、東北管区教化センターの教化資料作成委員会という会議でした。
この委員会で現在制作しているのは、曹洞宗の教化DVDで、タイトルは「いただきます」。
食生活が乱れて、「食べる」ことの意味が見失われてしまっているような現代社会。今一度「食べる」ということを考えてみようという趣旨で作られました。
落語家の立川志ん輔師匠に出演をお願いして、いい内容のDVDができあがりました。昨日は最終校正でした。4月には東北管内の曹洞宗全寺院に配布される予定です。
会議終了後、食事を含めての意見交換会(?)が12時ころまで続き、オリンピックは見なければならないし、今日はちょっと疲れ気味。
今晩はNPO「やまなみ」の理事会でしたが、頭の疲れがたまって辛かったので途中で失礼してきました。
それにしても、オリンピックは見てるだけの人も結構疲れますね。
そうそう、大学を受験していた娘も何とか合格が決まり、今春から東京暮らしが始まるようです。うれしいことですが、こちらは見てるだけとはいかず、脛が細る思いです。


アジアの子どもたちの笑顔のために

2010年02月17日 17時10分49秒 | シャンティ国際ボランティア会

昨日は、シャンティ国際ボランティア会(SVA)の今年最初の理事役員会があり東京へ。

朝の10時30分から夕方6時まで、久しぶりの一日会議で頭が疲れました。SVAは1~12月年度なので、今決算の時期となります。

来年30周年を迎えるSVAは、日本のNGO界の「老舗」と呼ばれ、前身は私たち曹洞宗のお坊さんが始めた「曹洞宗ボランティア会」というカンボジア難民支援をスタートとしている団体です。永平寺に修行に行く直前の私のアパートでボランティアが集まったことがきっかけとなりました。

創立以来、慢性的な財政難を続けてきましたが、マネージメント能力の成長により、昨年度から単年度黒字に転ずるようになりました。

ただ、利潤追求の企業ではないので、それによって儲けがあったということではなく、来年に不安を抱えずに運営できる健全化を果たしたということ過ぎません。

元来、こういう団体は、難民支援のように、「したい」ことがあって、そのためにお金を集めることから始まっているので、お金がないのが当たり前だとも言えます。あるお金を何に使うのかという発想はNGOではおかしいと思います。

それでも多くの職員を抱え、5~6億の年間予算を運営するには、安定した財政管理が求められます。次々と色々な問題も起こってきます。

ということで、いつも会議は長時間にわたることが多いのです。

O0554041810356074589 アジアの子どもたちの笑顔のために、今後もSVAは活動を続けていきます。

皆様のご支援をお願いします。以下をご覧ください。

http://www.sva.or.jp/


だんご、だんご

2010年02月15日 21時52分15秒 | 宿用院

いろいろありました。

宿用院の先代住職の奥様が亡くなられて米沢で葬儀がありました。宿用院の隣に住宅を持っておられて、寺のことを伺いながらお世話になりました。3年前から娘さんのところへ移られて療養されていました。93歳でした。葬儀の時に話題に上りましたが、「もったいない」を徹底的に実践された、禅寺の奥様でした。

相前後して山形のお寺さんの結婚式もありました。お寺に嫁がれたのは、何と、キャンドルナイトと宿用院地蔵まつりに出演していただいたピアノの田中奈織美さんだったのです。披露宴でも池田敏美さんと共に演奏されていました。ご多幸を祈ります。

14日は宿用院の15日は松林寺のそれぞれ涅槃会でした。涅槃会とはお釈迦様のご命日で、2月15日になります。どこのお寺でも、お亡くなりの姿を描いた「涅槃図」の掛け軸をお掛けして供養を営む習慣です。

宿用院の涅槃会の時間はちょうど先代奥様の葬儀の時間だったので、梅花講の皆様に追弔の御詠歌を奉詠していただきました。

100215_214817 松林寺の涅槃会は、古くから「涅槃団子」を撒く習慣で、「だんごまき」とも言っています。節分の習慣とも重なったのかもしれませんが、大量の団子を本堂に集まった参詣者めがけて撒き、粉で真っ白になりながら大騒ぎで拾うという行事です。冬の楽しみでもあったのかもしれません。

この団子は古来よりお守りになると言われていて、親戚や友だちにも差し上げる方が多く、喜ばれているものです。欲しい方はどうぞお寺までお越しください。


自分が近づいてくる

2010年02月12日 11時57分06秒 | ふと、考えた

思春期の時代に、健康であることに嫌悪感を感じていたのは私だけではないでしょう。

加山雄三のように白い歯を輝かせて明るく笑う、という明るく悩みのない姿に拒否感を覚え、NHKを観ることは恥だと思っていました。(本当は若大将シリーズも観たいのに、観たいと思うことが負けだと思っていました)。0147d273c4393a26

品行方正であることは敵でした。

太宰などを読んで共感しようとしたり、自分にも何か誰にも言えない家族の秘密がないかと探したりします。

結核になって女の子に心配されることにあこがれ、注射を打つ病気になったりすると、できるだけ大きな注射であることを望みました。その大きさを見てワクワクしていました。

年齢ですね。

近頃は民放よりもNHKが落ち着きます。母親が朝から晩までNHKをつけている気持ちが分かります。(まだ若干抵抗はありますが)

今更、不幸なふりをすることに喜びを感じません。

難しい顔をするよりも、些細なことで笑う方が気持ちがいいと、素直に思えます。

もちろん、注射はどんな小さなものでも緊張して目をそらせてしまいます。

そう考えると、思春期とはいったい何だったのでしょうか。

あのひねくれた時代。自分以外の人間にあこがれる感触。不幸と不健康をカッコイイと思う感覚。

今ようやく、自分と乖離した自分が少しずつ自分に近づいてくる、そういう年頃になってきたのかもしれません。


泣きおさめ

2010年02月11日 16時16分05秒 | 松林寺

今日は、師匠の卒哭忌(百ヶ日)でした。

本寺様をお願いして家族だけの法要としました。

お寺では和尚がいるから自分のところで法事ができる、と思っている方がいますが、そうではありません。

檀家が菩提寺の住職をお願いするように、お寺では本寺様に導師を勤めていただく慣わしです。本寺というのは、そのお寺の本家寺、つまり、そのお寺を開いた第1世住職(御開山と言いますが)の出身寺のことです。

松林寺の本寺は本城の見性寺様です。

松林寺が開かれたのは元和元年(1615)ですから、あと5年で400年になります。

曹洞宗のお寺ではそれほど古い寺ではありません。住職は師匠が17世で私が18世になります。

因みに宿用院は応永元年(1394)の開山で、今年で616年、住職が39世です。

100ヶ日忌の「卒哭忌」という意味は、その文字の通り、泣くことを終えるという意味で、約3ヶ月が経って、そろそろ心の整理をつけるころではないかと教えているものです。別名「泣きおさめ」などとも言います。

泣くことはないのですが、晩年会話ができなかったので、最期はどんな気持ちでいたのかなと思ってみるこの頃です。


自分の仕事

2010年02月08日 22時28分31秒 | シャンティ国際ボランティア会

松林寺集中講座の収支はどうなっているの?と聞かれることがあります。

3組ないしは4組のゲストをお招きして、その謝礼を差し上げるには、200人から1000円の入場料をいただいてもまかなえる金額ではありません。

これはスタート時点から分かっていたことで、私が腹をくくってまかなっているというのが事実です。その元手は、私が法話や講演で各地にお招きいただいた時の謝礼を充てています。

いい加減な話をしていただいた謝礼を自分のために使うのは気がひけるため、集中講座が始まる以前から、それはボランティア団体に寄付してきました。

集中講座が始まってからもそれは続いていて、私が副会長を務める社団法人シャンティ国際ボランティア会(旧曹洞宗ボランティア会)の「ボランティアの寺」という運動の一環として送金しています。

昨年の分の感謝状が送られてきました。

今、この時に、この地球上で生きているものどうし、少しずつ分け合っていければ幸せな世界になるのではないかと願っています。Img_0001_2 Img_2


引き落とし

2010年02月05日 22時09分48秒 | ふと、考えた

今日の朝からのニュースは、政治とカネの話題を「押し切って」朝青龍引退のニュースでした。

度重なる不祥事に、「当然」という街の声も多かったようです。「品格」という言葉には人格まで否定するような怖い響きがあるので好きじゃないのですが、要するに「お行儀が悪い」ということだったのでしょう。

相撲は「国技」ともなっているので、それなりの要求も強いのだと思います。

ただ、日本人の国民意識の中に、「お行儀」だけではなく、「日本人」と「外国人」の感情も含まれていたのではないでしょうか。

確かに、現大関以上の力士、今後横綱になりそうな力士を想定すれば、あまりの外国勢の強さに、日本人に贔屓になる感情は私の心の中にもあります。

過去に、社会的に問題を起こした力士を見れば、今日の新聞にありましたが、大鵬と柏戸がアメリカ帰りにピストルを持ってきたということがあったようで、「譴責」になったということでした。土俵上ではじめてガッツポーズをしたのは、今の井筒親方が逆鉾の時でした。

小錦のときもそうでしたが、小柄な日本人に投げ飛ばされる時には笑って、強くなると憎々しげに批判するというのは情けないのではないでしょうか。

日清・日露戦争の国民感情とダブってしまうのは考えすぎでしょうか。

外国の本場に赴いて活躍するというのであれば、大リーグのイチローはどうなのでしょうか。松井などは会見でほとんど英語で話しなくても通るようですが、力士は日本語でないと許してくれませんね。

それでもどうしても「国技」だというならば、歌舞伎の世界のように一切外国人は入れないとすべきだと私は思います。

日本国籍がなければ「年寄」にもなれないようですし、理事にもなれないようですね。

問題はむしろ、外国人力士を「横綱」として育てられない相撲界でしょう。いやいや、だいたいにして、日本人全体に日本人の「品格」というものが具わっているのでしょうか。成人式の若者はいかがでしょうか。力士にだけそれを求めるのはいかがなものか。

「国家の品格」などという本も売れましたし、「日本人には日本が足りない」とおっしゃった女将さんもいました。

引退して良かったという前に、自らの「お行儀」と「日本度数」を考えてみる必要がありそうです。

今回の引退は、言わば「引き落とし」のワザですね。

全く関係なく、今日の午前中はとても良い天気でした。

思わず車を止めて写真を撮りました。

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