なあむ

やどかり和尚の考えたこと

愛語

2010年06月29日 07時26分11秒 | 布教活動

宮城を特派巡回中です。

昨日は金成の寺院、今日は古川です。

蒸し暑い日が続いているので、聴くほうも話すほうも大変です。

今年の曹洞宗特派布教のテーマは「愛語」です。

愛語は、菩薩行としてあげられている「布施」「愛語」「利行」「同事」のひとつとなっています。

人間が他の動物から急速な進化を遂げた要因は言葉でしょう。

言葉・言語によって我々は過去の人々の教えにも触れることができます。死んだ人からも学べるのは言葉の力です。

一方、その力は、相手を傷つけるためにも使われます。

言葉が大きな力を持っているからこそ、大切に、大事に使っていかなければならない。その使い方を示したのが「愛語」です。

道元禅師は、「好んで愛語すべし」と教えています。

気をつけて、選んで言葉を使っていくと、どんどん愛語が増長されて、やがて、自分でも思いもよらないような愛語が口から出てくるものだ、と。

さて、今日一日、私の口からどんな言葉が出て行くでしょうか。


勝ちましたね

2010年06月25日 19時27分02秒 | 今日のありがとう

デンマーク戦勝ちましたね。

昨日は早めに寝て3時に起きました。

2本のフリーキックもすばらしいのですが、今朝の試合は守備の勝利だと思います。

本当によく守っていました。えらいです。見直しました。「弱い」などと言ってしまい失礼しました。

ヨーロッパの強豪イタリア、フランスが予選敗退するなど、サッカーは番狂わせがあるものですね。

さて、28日より1日まで、特派布教巡回で宮城県を回ります。

特派布教とは、曹洞宗管長のお言葉を全国の檀信徒に伝えるために派遣される布教のことで、その任にあたる布教師が今年度40名任命されました。

管長禅師に代わって布教するということで、大役なのですが、無事にお勤めしたいと思います。

29日のパラグアイ戦はどうなるのでしょうか。


私にもそんなことが

2010年06月24日 08時31分21秒 | ふと、考えた

私はサッカーが好きです。
テレビを観るのに他のものはどうでもいいですが、サッカーは譲れません。
子供3人が家にいた時も、サッカーの時間は、有無を言わさず、誰の言うことも聞かず、テレビを独占していました。
実は少しサッカーをしていた時があるのです。
中学時代は、学校にサッカー部がなかったので、体育の時間や休み時間にやる程度でしたが、それでも、そのおもしろさに夢中になっていました。
高校に入り、入部したのは山岳部でした。
体育の先生は元サッカーの国体選手で、当然授業でサッカーをしました。
すると、私の華麗なボールさばき(?)と安定した下半身が先生の目にとまり、授業終了後、「サッカー部に来い」とスカウトされました。
山登りのおもしろさに目覚めていた頃なので迷っていると、何と先生は、中学の担任の先生を連れて家にまでやって来たのです。中学担任の先生は、高校の先生の大学の先輩にあたり、共に国体に出場した仲だったのです。
両親は、山岳部に入ったことに心配していたこともあり、みんなが「そうだ、そうだ」ということになり、何となくいい気分になって転部することにしました。
サッカー部に行きました。
山岳部とは雰囲気がまるで違います。
勝ち負けの勝負の世界にある雰囲気というのでしょうか、人間同士のぶつかり合い、物言いの荒々しさ、違和感を感じました。
悩んだ結果、たった5日で元の山岳部に戻ってしましました。
私には、勝ち負けや競争の世界は居心地が悪いと悟りました。山岳部の仲良く助け合って苦労と喜びを共にする世界が合っていると気づいたのです。
でも、サッカーの先生にスカウトされたことは、私のちょっとした自慢です。


旅のメリハリ

2010年06月22日 14時11分47秒 | 松林寺

無事永平寺の旅から帰ってきました。
私自身、永平寺には修行の1年と講師を務めた3年で、合計4年間身を置いていましたが、このように、時々訪ねても、その度ごとに、身が引き締まるというか、清々しい空気に触れた喜びを感じます。
今回参加してくれた男たちも、直接的な言葉で語る以上に、感じるものが胸にあると思います。
特に若い男たちからは、矢継ぎ早に質問が寄せられましたから、心に響くものが少なくなかったのでしょう。
何とか行ってこれて良かったと思います。
で、次の日ですが、予想した以上でしたね。
永平寺の山門を出た直後から、高山で1泊して、次の日夜10時に最上町にたどり着くまで、ずーっと呑み通しでした。
永平寺の修行時間と、観光の時間と、メリハリをつけていこう、と出発時点で伝えてありましたが、これほどのメリハリがつくとは、なかなか大したものです。
今回、参加者を募るのに苦労して、もうしばらくは企画するのを止めようかと思いましたが、やっぱり旅はいいなと思います。
Photo


明日から永平寺

2010年06月18日 20時17分52秒 | 松林寺

明朝5時出発で、永平寺と飛騨高山へ、2泊3日の旅です。
松林寺の檀家16名の少人数ですが、30代50代が中心で平均年齢が若い。
何しろ今回のきっかけは、その30代の青年たちが、行ってみたいと(酔いながら)熱く語ったことからですから。
永平寺の参籠(宿泊参拝)は、人生に少なからず影響を与えます。年配になってからでも影響はありますが、若いうちはその影響が大きいはずです。
その後の人生の時間から言えば、時間が長いほど、小さな変化が結果として大きな違いとなってくるでしょう。
貴重な体験は若いうちが絶対にいいと思います。
ただ、若い分、ずいぶん呑むと思うのです。特に永平寺の緊張感から解放された分だけ、次の日のバスは朝から大騒ぎになることは目に見えています。半端ではないと思います。
無事にたどり着ければいいのですが。


何という偶然!

2010年06月17日 19時43分40秒 | 今日のありがとう

猿舞座の村崎親子は今朝早く松林寺を発って盛岡に向かいました。
旅芸人として全国を回っている人の見た日本、人間と猿の対比、出会った方々との人間模様など、様々な角度からじっくりとお話を伺うことができました。またお二人は、ギターと歌の名手でもあり、昨晩一昨晩と、プライベートライブを楽しませていただきました。
宿を提供することのありがたさだと思います。それが本来のお寺の存在意味だったでしょう。色々な知識と学問と情報が集まるところ、そして発信するところ。
猿には、「掛け場(字は不確か)」と言って、旅の途中で精神を休める場所が必要なのだとか。自然豊かなところで、猿も人間も体と心を休める場所。そういう場所が全国各地にあればありがたいということで、松林寺は名乗りを上げました。
今後毎年、この時期に東北を回られる時に松林寺を掛け場として利用してもらうことになりました。
村崎一座の若頭、耕平さんは、暇ある毎に携帯を操作しています。何をしているのかと思ったら、携帯からブログの更新をしているのでした。
後で見てみるね、と言って覗いてみたら、何と、私のブログのデザインと同じテンプレートを使っているのでした。何という偶然!
一日に何度も、まるで中継の如く、一場面一場面を写真でUPしています。一度覗いてみて下さい。
http://sarumaiza.blog.ocn.ne.jp/blog/


カメルーン戦

2010年06月16日 23時06分27秒 | 今日のありがとう

カメルーン戦、勝ちましたね。
いやいや、うかれてはいけません。
日本チームは弱いのです。
そう簡単に番狂わせが起きるわけがありません。
勝手に期待して、勝手にがっかりするのは選手にかわいそうです。
中島みゆきに「明日天気になれ」という歌があります。
 宝くじを買うときは
 当たるはずなどないと言いながら買います
 そのくせ誰かがかつて
 一等賞をもらった店で 買うんです
 はずれたときは 当たり前だと
 きかれる前から笑ってみせます
 当たり前だと こんなものさと
 思っていなけりゃ泣けてきます
 愛が好きです 愛が好きです
 あした孤独になれ
どうせ、オランダ戦の19日は永平寺へ団参中ですから、テレビで観ることができません。それでいいのです。応援したからといって、勝てないものは勝てないのですから。フン。


「猿舞座」公演

2010年06月14日 17時53分41秒 | 松林寺

ご案内の通り、14日、松林寺で伝統猿回し一座「猿舞座(さるまいざ)」の公演がありました。
山口県岩国市から、関東、東北、北海道を回る、北国里めぐりの途中で寄られたものです。
最上町には先月の満沢小学校・冨澤保育所公演に次いで、2回目の立ち寄りとなります。
15日は真室川町釜淵、16日は最上町小規模多機能施設「さくら」での公演が入っています。
今後毎年、この時期に東北ツアーを行うそうで、その度に松林寺に宿をとるということになりました。また来年、どこかで公演できればと思います。Rimg0090 Rimg0113


期待は怒りを生む

2010年06月13日 17時37分18秒 | 松林寺

昨日は松林寺大般若会。昨年より少ない160名ぐらいの参詣でした。

早坂文明老師の法話はとても好評で、人選を誉められました。こういうのはうれしいですね。

昨日のうちに本堂、庫裡を通常モードに完全復帰し、猿回し受け入れの準備もしたので、いささか疲れました。今朝は宿用院の月例坐禅会でした。

話は違いますが、

政治もサッカーも期待しすぎない方がいいですね。

過度に期待するから、期待通りにいかない時に、結果以上にがっかりしたり、時には恨んだりしてしまいます。

サッカーなどは、視聴率を稼ぐためには期待をあおっておかなければならない使命にあるわけで、それに踊らされて、期待しすぎると、ストレスの原因にもなりかねません。

私が言うのもなんですが、もともと日本代表はそれほど強くありません。奇跡を期待することなく、冷静に観戦したいと思います。でも頑張ります。ガンバレ、日本!

「e-kotoba」から

怒りってさ、結局、
他人に何かを求めることから
生まれるんだよ。

他人に何かを求めて、
それがかなわないから怒る。
それって俗物以外の何物でもない。
それに怒りなんて何の役にも立たない。
ただ、公平な目を失うだけのこと。

(横道世之介、吉田修一)