静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移
(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で4か年を比較したグラフです。
以下、開港4年目の6月目となる11月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目の6月目を迎えた静岡空港であるが、昨年の震災の影響を受けて落ち込んだ底から回復し、6、7、8月と対前年比1割増しで推移していた利用者数も、領土問題による中国・韓国との関係悪化から国際線を中心に利用者が激減し、9,10月には過去4年の同月で最低の利用客となるなど苦境を呈していたが、11月に入ると国内線のダイヤ変更などにより利用者数は復調し、対前年比で5%増加するまでになった。
ただし、国際線にあっては、新設の台湾路線の効果もあって10月までは対前年比が100%を超えていたにもかかわらず、11月はついに92.9%と、前年実績を割り込んだ。
主要因は、国際線の主力路線のソウル線の対前年同月比75.5%(先月は同93.6%)という落ち込みであるが、上海線にあっても対前年同月比60.9%(先月は同63.9%)と落ち込みが続いていることも利用者数にに影を落としている。
一方で、国内線にあっては、国内線利用者数が国際線利用者数に抜かれるなど先月までの低迷ぶりを感じさせない回復ぶりが11月の対前年同月比113.4%(先月は同83.1%)に表れている。
これは、札幌便を休止し、福岡便に振り替えるなどしたFDAのダイヤ変更が功を奏した形である。
というのも、札幌便が約千人減少したのに対し、福岡便が2千人増加していることからわかるが、鹿児島便の増便による約500人増も、もともと需要の規模の小さい静岡空港にあっては大きく貢献している。
とはいえ、航空会社の経営状況の指標となる搭乗率(国内線定期便)は昨年の同月の71.1%から今年は58.6%にまで低下しており、利用者数にあっても2年前の水準には及ばず、採算度外視の税金頼みで、依然として苦しい状況下での誤差変動範囲内と見るべきであって、発展の兆しは全く見られない。
利用者数を増やそうと路線・便数を増やせば搭乗率は一般に不採算のレベルまで下がり、搭乗率を上げようと路線・便数を絞れば利用者数は減るというジレンマの状況である。
すなわち、国内国際ともに現在の、公共交通機関としては破格の税金支援がなければ路線維持すら困難な状況、自立できない状況に、まったく変化はないのである。
では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年11月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.11/H23.11):搭乗率[H24.11;H23.11]
札幌線:82.4%(4,735人/5,743人):[48.1%;63.0%]
福岡線:128.4%(8,973人/6,984人):[64.4%;74.8%]
沖縄線:116.4%(6,499人/5,583人):[66.0%;78.9%]
鹿児島線:128.9%(2,185人/1,695人):[47.9%;65.5%]
国内定期便計:111.9%(22,392人/20,005人):[58.6%;71.1%]
国内線チャーター便計:0.0%(296人/0人):[98.7%;-%]
ソウル線:75.5%(8,579人/11,367人):[56.7%;58.7%]
上海線:60.9%(1,399人/1,666人):[38.2%;62.4%]
台北線:-%(3,003人/-人):[68.0%;-%]
国際線定期便計:96.6%(12,596人/13,033人):[56.7%;59.1%]
国際線チャーター便計:32.7%(268人/820人):[97.1%;54.8%]
全路線計:105.0%(35,552人/33,858人):[58.3%;65.6%)]
(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で4か年を比較したグラフです。
以下、開港4年目の6月目となる11月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目の6月目を迎えた静岡空港であるが、昨年の震災の影響を受けて落ち込んだ底から回復し、6、7、8月と対前年比1割増しで推移していた利用者数も、領土問題による中国・韓国との関係悪化から国際線を中心に利用者が激減し、9,10月には過去4年の同月で最低の利用客となるなど苦境を呈していたが、11月に入ると国内線のダイヤ変更などにより利用者数は復調し、対前年比で5%増加するまでになった。
ただし、国際線にあっては、新設の台湾路線の効果もあって10月までは対前年比が100%を超えていたにもかかわらず、11月はついに92.9%と、前年実績を割り込んだ。
主要因は、国際線の主力路線のソウル線の対前年同月比75.5%(先月は同93.6%)という落ち込みであるが、上海線にあっても対前年同月比60.9%(先月は同63.9%)と落ち込みが続いていることも利用者数にに影を落としている。
一方で、国内線にあっては、国内線利用者数が国際線利用者数に抜かれるなど先月までの低迷ぶりを感じさせない回復ぶりが11月の対前年同月比113.4%(先月は同83.1%)に表れている。
これは、札幌便を休止し、福岡便に振り替えるなどしたFDAのダイヤ変更が功を奏した形である。
というのも、札幌便が約千人減少したのに対し、福岡便が2千人増加していることからわかるが、鹿児島便の増便による約500人増も、もともと需要の規模の小さい静岡空港にあっては大きく貢献している。
とはいえ、航空会社の経営状況の指標となる搭乗率(国内線定期便)は昨年の同月の71.1%から今年は58.6%にまで低下しており、利用者数にあっても2年前の水準には及ばず、採算度外視の税金頼みで、依然として苦しい状況下での誤差変動範囲内と見るべきであって、発展の兆しは全く見られない。
利用者数を増やそうと路線・便数を増やせば搭乗率は一般に不採算のレベルまで下がり、搭乗率を上げようと路線・便数を絞れば利用者数は減るというジレンマの状況である。
すなわち、国内国際ともに現在の、公共交通機関としては破格の税金支援がなければ路線維持すら困難な状況、自立できない状況に、まったく変化はないのである。
では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年11月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.11/H23.11):搭乗率[H24.11;H23.11]
札幌線:82.4%(4,735人/5,743人):[48.1%;63.0%]
福岡線:128.4%(8,973人/6,984人):[64.4%;74.8%]
沖縄線:116.4%(6,499人/5,583人):[66.0%;78.9%]
鹿児島線:128.9%(2,185人/1,695人):[47.9%;65.5%]
国内定期便計:111.9%(22,392人/20,005人):[58.6%;71.1%]
国内線チャーター便計:0.0%(296人/0人):[98.7%;-%]
ソウル線:75.5%(8,579人/11,367人):[56.7%;58.7%]
上海線:60.9%(1,399人/1,666人):[38.2%;62.4%]
台北線:-%(3,003人/-人):[68.0%;-%]
国際線定期便計:96.6%(12,596人/13,033人):[56.7%;59.1%]
国際線チャーター便計:32.7%(268人/820人):[97.1%;54.8%]
全路線計:105.0%(35,552人/33,858人):[58.3%;65.6%)]
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