「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

第2段階の国内発生早期へ

2009-05-16 22:57:00 | 新型インフルエンザ
国内で感染者が文字どおり見つかり、段階は「国内発生早期」に移行した。
国は早速この段階において構ずべき措置をまとめた「確認事項」を発出したが、これはさきにまとめられた「基本的対処方針」の柔軟で弾力的運用を具体化したものである。

おおむねこれまでの措置の継続または強化であるが、目新しいところでは「患者や農耕接触者が活動した地域等において」講ずべき措置が加わったことであろう。
現在は関西地域に集中しているが、ゴールデンウィークで人の移動が激しかったこともあり全国に広まっている可能性がある。
いつ、どこで見つかってもおかしくはないことになる。

発生当初に「どこにも旅行していないで発症が確認されたテキサスの2人の少年のようにかなり前からヒトヒト感染があって気付かずに既に国内に入って散発している可能性も否定できない」http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/382.htmlと見ていたが、それが現実になったとしてもあわてるようなものではない。

国も認めているように新型といっても季節性インフルエンザと同じ程度の感染力と症状だ。
にもかかわらず、特別な措置を行う表向きの理由は、①新型なので免疫もワクチンもない、②基礎疾患を有する者を中心に重症化する例が報告されている、③ウイルスについて未解明な部分がある、④ウイルスが変異する可能性があることなどであるが、早期発見で抗ウイルス薬投与により治療効果があるとしていることから、やや慎重というか対策として過大とも見える。
実際アメリカにも比べて杓子定規というか、ちぐはぐというか、大胆な方向転換が苦手のようだ。
未だに症例定義で「メキシコ、アメリカ本土、カナダ」に限定するというのもおかしなことだが、これこそ内心で承知している対策の過大性と無縁ではない。
インフルエンザ症状のすべてを新型と疑うべきが普通であるが、軽症含めこれらすべてに現在の硬直した過大な対策上の措置をとっていたら、行政や医療の負担というばかりでなく、返ってパニック的な過剰反応を誘発しかねない。

引き際、方向転換の見極めというものを決断できない今の日本の政治の悪い面が出ている。
もちろん、国追従でど素人の危機管理監ふぜいが指揮するような静岡県では大胆な方向転換はもちろん現実に即したオリジナルの対策もできない。
この際、専門的知識でも県の上を行き、独自の対策を早期決断実行している静岡市に正しい方向へとリードしてもらいたいものだ。
24時間電話相談も静岡市が県内最初に設置し、県がそれに追随したが、市が職員常駐なのに対し、県の24時間というのは日中だけ常駐で夜間は自宅にいる職員の一人への転送に過ぎないパフォーマンス、名目だ。入浴中などの空白時間が生じる。
県の難色にもかかわらず、渡航先を限定しない発熱トリアージセンターを設置するなど先進的取組(神戸の例を見れば先見的ともいえる)をしたのも静岡市だ。

県ばかりではなく国も冷静にといいつつ仰々しい。
結局、事件をパフォーマンス披露の場としか見ていない人間が指揮・決断すると悲劇的であるということだ。どこかで破綻する。

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