今日は月開け最初の平日であり、これまでは前月の空港利用状況が公開されてきた日だが、見てのとおり公開されていない。
ちなみに昨年2月は利用者数51,829人にして、搭乗率は開港以来最高の73.9%になったとして空港信者がぬかよろこびに浸っていた時期だが、以前にも一度あったが、このように公開が遅れているときは結果が芳しくなかったものとみられる。
県ホームページの画像ついでにそのホームページのリニューアルについてであるが、リニューアルしてから県民ユーザーには不便になったようだ。
以前には色々な申請様式は県のホームページにありますよといえば、「知らなかった」という例はあっても「探しても分からなかった」という答えはなかった。
しかし後者が、リニューアル後、今日で3件目だ。
「前にはあったと思ったけどわからない」ということから、この原因が、以前はあった「申請書ダウンロード」のタブが県ホームページのトップページから消え一階層下に埋もれていることによることがわかったのだが、さすが静岡県庁。県事業の宣伝には熱心だがユーザーのことは二の次という発想が見て取れる。誰のために行政をしているのだろう。
さて、空港2月実績は明日ということで、今日はひとまず記者提供資料中の「金谷御前崎連絡道路」の整備効果の検証結果についていじってみよう。
<以下、県記者提供資料から抜粋>
(検証結果)
・東名相良牧之原ICから御前崎港までの所要時間が、従来の35分から23分(実測)に短縮
・国際標準コンテナ車通行支障区間が解消し、富士山静岡空港から御前崎港までが直通
・現道部にある「防災点検要対策箇所」を回避し、大規模災害時の活動拠点を連結
・バイパス利用者からは、時間短縮し安全で走りやすくなったとの声、現道沿線の住民からは、静かで安全になったとの声
以上が効果の検証結果であるが、「で、費用便益比は」というのはどこにも出てこない。
道ができれば便利になる人がいるのは分かるが、費用に見合ったものかが分からなければ評価のしようがない。
もう一つは、道路も空路も同じく人を運ぶ路であるが、空港では経済波及効果として年間利用者数に一人当たりの消費額を鰍ッて直接効果を出しているが、なぜ今回は経済波及効果を出さないのか。
空港では県から外に出て行く人にあっても交通費その他で内消費額が発生しているように、県内移動であっても内消費額は生じるのであって、かつ、算出は可能であり、もし算出したら通行量からいって年間の経済波及効果は空港以上かもしれないのに、である。
それは、道路でそれをやったら今までAという道を通っていた人がBという道を通っても消費額は変わらない、雇用創出効果などもってのほか、ということが見え見えだからだ。
でも、空港になると、今まで新幹線などで県内から出て行った人が空港から出たというだけでその価格差を考慮することなく丸々空港から出ていく際の消費額が経済効果となり、その規模に応じた雇用創出効果が出てくるという錯覚を起こすことが可能となる。
同じ路でありながら経済波及効果効果を主張できない今般の道路の効果の発表こそ、代替可能性のある交通手段としての空港における経済波及効果の算出の無意味さを象徴するものである。