わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

デイトンの天使たち

2016-02-13 | Museumsとイベント
 今週末も良いお天気になりました。でも、平日中に雪も降ったので、先週と同じ轍は踏むまじと、ちゃんと舗装された道を歩きに行ったよw 行き先は、全米でも最も古い墓地トップ5に入る、デイトンのウッドランド・セメタリー。墓地に散歩?と思われるかもしれませんが、庭園墓地はアメリカでは普通にジョギングや散歩、お墓マニアなんかもいて、日本とは受け止め方が少し違う感じです。日本だと、墓場のお隣に住みたいのは鬼太郎さんくらいかもしれないけど、アメリカでは、裏や隣に家が建つことはないから、むしろ好まれるとか??日本でも有名な武将の墓所など観光地になっている所もありますが、ここには、ライト兄弟をはじめとする、デイトンの重要人物が葬られており、また多くのユニークなモニュメントでも有名です。だから今日のカテゴリーは「Museum」としました。

    

 園内には南北戦争戦死者の墓所等、古いお墓もありますが、なにしろ現役(?)なので、「ここの地区空いてます、興味のある方は事務所まで」の看板も。まだ亡くなった日が入ってないお墓も多くあり、「終活」してる人も多いのね、と、妙に感心。私自身は、焼いて灰は太平洋に流してくれるよう頼んであります。生きてる間に同じ場所に定住せずコロコロ転がってるのに、死んでから同じ場所に居着くのもなにか違う気がして。

 園内の見晴らし台はデイトンで最も標高が高い位置にあり、北側にダウンタウンが見渡せます。右はそこで撮った写真。骨壺のための壁龕も設えられ、埋められて踏まれるのが嫌な故人、景色を楽しみたい故人の需要にも応えます。墓地内には適度にアップダウンがあり、色々なモニュメントを眺めながら歩いていると飽きません。ここは植物園を兼ねており、様々な種類の気が植えられているので、紅葉も美しいそうです。秋にはまた、カメラを持って散歩に来たい。

            

 ここで最も有名なモニュメントが、上の写真の左、少年と犬の像です。5歳で冬の川に落ちて亡くなったジョニー・ムーアハウスと、眠る少年を護る犬。不自然な黄色い首輪は、この像が破壊行為にあい、頭を何者かに持ち去られてしまったから。アホなことをする奴がいるものです。墓場なので、幽霊話は付き物ですが、そのうちの一つは夕暮れの中で楽しそうに遊んでいる古風な服装の子供を見た、犬の吠え声を聞いたというものだそう。怖い話というより、幼くして亡くなった19世紀の少年と彼の忠実な犬が、100年以上を経ても、この地で仲良く駆けまわっていて欲しい…という人々の願いの表れという気がします。

    
等身大の石像が立ってる自分大好きな人のお墓も。右はライト家の墓所

    
ウィルバーとオーヴィルのライト兄弟のお墓


天使たち


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