オランダのジューナリストで、日本社会の優れた分析で世界的に有名なウォルフレン氏は、16年前のベストセラー『人間を幸福にしない日本というシステム』のなかで、次のような分析と予言をしました。
「検察庁は、まず第一に現状維持に関心がある。それが秩序維持の最善の方法だと思われているからだ。これは、日本の民主主義にとって重大なことだ。なぜなら既成秩序とはすなわち官僚独裁のことだからである。日本の民主主義を実現するためには、官僚の意思決定に政治家の支配が及ぶようにしなくてはいけない。それは現状を激しく破壊することになるだろう。官僚たちはなんとかそんなことにならないように努めるだろう。
日本の検察庁は法務省の統制化にあるから、結局は官僚制度全体の下僕ということになる。つまり、官僚たちが強力な政治家に脅威を感じはじめたら、検察が面倒をみるのだ。田中角栄にこれが起こり、金丸信にも起きた。小沢一郎やほかの改革政治家たちにも同じことが起きるかも知れない。」
周知の通り、非妥協的な改革主義者の小沢憎しで一致する既存の勢力(政界、検察、マスコミ等)による徹底した追及で「犯罪者」に仕立て上げられた小沢一郎氏は、ウォルフレン氏の予言通り、極めて厳しい状況に追い込まれています。
『中央公論』の先月号においては、ウォルフレン氏は、以下のようにいまの新党ゴッコを予言し、警鐘を鳴らしていました。
「確固たる民主党という存在がなければ、さまざまな連立政権が現れては消えていく、というあわただしい変化を繰り返すだけのことになる。すると官僚たちの権力はさらに強化され、自民党時代よりもっとたちの悪い行政支配というよどんだ状況が現出することになろう。」
彼の恐ろしい予言、「官僚たちの権力はさらに強化され、自民党時代よりもっとたちの悪い行政支配というよどんだ状況が現出することになろう。」
を避けるために、わたしたち市民はもっと賢くなければいけませんね。市民が肝っ玉を太くして、悠然と構えましょう。一番損をするのは、焦ることです。元も子もなくします。
武田康弘
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コメント
石橋湛山から学べ (内田卓志)
2010-04-23 15:02:09
低レベルなマスコミに混乱させられてはいけません。
この国はやっと本格的な政権交代ができた民主主義一年生なのです。
皆で現政権と共にがんばればきっと歴史の峠を越えられると信じます。
それには建設的な批判が大事です。
今のマスコミのように代案なき現状批判は最も愚かです。
明治以来の最大の言論人といわれる石橋湛山は、自らの代案無しに現状批判などしませんでした。湛山から学ぶところ大です。
低レベルなマスコミに混乱させられてはいけません。
この国はやっと本格的な政権交代ができた民主主義一年生なのです。
皆で現政権と共にがんばればきっと歴史の峠を越えられると信じます。
それには建設的な批判が大事です。
今のマスコミのように代案なき現状批判は最も愚かです。
明治以来の最大の言論人といわれる石橋湛山は、自らの代案無しに現状批判などしませんでした。湛山から学ぶところ大です。