思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

アタマ、大丈夫?小泉政権ー愚かな閣僚の先制攻撃論

2006-07-10 | 社会思想

北朝鮮の「ロシア近海に向けたミサイル実験」に対して、わが日本政府は、なんと、北朝鮮への先制攻撃の可能性について検討する、と言い出しました。ついに彼ら好戦主義者(愛国論者)たちが「本音」を出しましたね。明治以来、無条件降伏で敗戦するまで、ず~と戦争をし続けてきたわが日本は、60年以上も戦争をしていないと、フラストレーションが溜まる?ようです。「ミサイル発射実験」を口実にいよいよ本格的な誇り高い!?―ただし米国の下での「戦争をする国家」への始動開始と行きたいのが、保守主義者―タカ派の思惑のようです。

思考力に乏しい反射的な反応は、アタマの悪い証拠です。豊かな思想を育めず、近視眼的に見、刺激に反応するだけというのでは、悲しいですね。生活世界の経験に基づくほんとうの勉強―学習がなく、技術知=受験勉強(パターン学習)しかないわが国では、「エリート」ほど本質的には愚かです。 新聞、テレビもみな現状追認ー脆弱な「日本主義」に絡みとられています。マスコミ人もまた自分の心身で感じ知り・自分の頭で考え・豊かな思想を育む力のない「烏合の衆」でしかないようです。

その場の「自己感情」と「技術知」のふたつで動くヒステリー人間たちには、恋知(哲学)の営みに支えられた思想の世界がありません。底の浅いカタログ知、なんでも○×の世界。その場の感情で動き、政治技術だけに長けた小泉首相は、そのシンボルです。小泉チルドレンというあだ花を見ると、その軽薄さがよく分かります。彼らに限らず、「技術知」だけのお子様ランチのようなタカ派人間たちの言動にはほんとうにウンザリです。

「戦争を仕掛けられたらやり返す」、北朝鮮はそう繰り返し述べています。何もされないのにミサイル攻撃をするのが自殺行為であることは、誰でもが知っています。窮鼠(きゅうそ)猫を噛む、というところに追い込まない外交政策が、安全のためには何より必要です。そもそも、今回のミサイル実験も、日本に対するメッセージではなく、その相手はアメリカなのです。政治のみならず軍事的にもアメリカとの一体化に突っ走ってきた外交、中国・韓国を蔑視する外交が、わが国自身をヒステリー化させています。自分で自分の首を絞めている愚に気づかないと、馬鹿を見るのは私たち自身です。

武田康弘


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