視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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リンダ リンダ リンダ

2005-08-16 18:47:35 | 映画・テレビ他
山下敦弘監督の「リンダ リンダ リンダ」を観てきました。
高校の学園祭でブルーハーツのコピーをやることになった、女子高生4人のライブ本番までの3日間の話ですが、「メデイアリテラシー日記」に書かれているように、本当にドラマとしてのひねりがないのです。

でもそれがとても気持ちよかった。

学校という特別な空間、その中で普通の高校生なら3回しか経験できない学園祭という特別な時間・・・

それとどう主体的に係わるか?

高3の主人公たちの楽器を、舞台へスタンバイをしている後輩たちを、主人公たちが当然のように見つめる部活とういう空間・・・・
校舎で徹夜して、一度寝たら鼻をつままれても叩かれても起きない、爆睡出来る若さ!
学園祭直前にケンカをしてしまった部活仲間と、なんとか心を通わそうとするぎこちない会話・・・
学園祭だからこそ告白出来ると思った恋・・・

誰でも経験してきたことです。


観ているときは「映画」の世界に入り込んでいると思っているけど、同時に自分自身だけの学園祭にはいってしまっている・・・
この映画は、観る側に自分の学園祭の思い出や、そこから想起される色々なことが、いっぱい湧き出てくる「仕掛け」なのです。

これも「映画」です。

やはりこの種の映画は茶の間で観るものでなくて、暗い映画館で観るものだと思いました。

映画を観た帰り、映画のラストシーンのように凄い雷雨の中をずぶ濡れになって帰宅しました。

今年の夏も終わりに近づいているようです。


P.S. 坂本順治監督の「亡国のイージス」は今イチ、ニでした。
「KT」のキレ!を期待したのですが、原作を読んでいていても話の流れがわからない?
エバンゲリオンのように世界観は大げさだけど、テーマは中学生の悩みの話というように、ある特定の登場人物の人間ドラマに集約したほうがよかったのでは?


    


コメント
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