拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

20th L'Anniversary LIVE@味の素スタジアム②

2011-06-12 02:26:06 | ライブ
前回の続き。ライブ本編を振り返ります。

01.READY STEADY GO
02.Pretty girl
03.NEXUS4

冒頭から盛り上がり曲を3連発。ライブが始まっても、一向に止まない雨を吹き飛ばすかのような選曲で、待ち時間の間にたまり続けたフラストレーションを、みんなで一気に解放!いやぁ、暴れたさ!どんなに濡れたってもう知るかよ!ってね。

04.HEAVEN'S DRIVE
05.LOVE FLIES
06.snow drop
07.ALONE EN LA VIDE

『ark』『ray』で派手に夏を盛り上げた後、「LOVE FLIES」みたいな渋すぎる曲を普通にシングルでリリースしちゃってたのが全盛期ラルクの凄み。kenが夏の野外ツアーの事を思い出しながら作った曲だけあり、このシチュエーションが見事にハマる。どこまでも飛んで行けそうな自由な歌とギターに対し、「いや、どこにも行かせないよ?ずっと地上に縛り付けてやるよ?」とでも言いたげに低音を支える強靭なリズム隊。このせめぎ合い。「snow drop」はもしかしたら初めて生で聴いたかな?キーが飛翔しまくるからライブでは封印したのかななんて勝手に思ってたから嬉しかった。Bメロで一旦じっくり落としてから、サビで一気に花開く感じがたまらない名曲。個人的に、tetsuの作る曲の凄みみたいなものに気付いた曲でもある。中学時代、「崩れ落ちていく積み上げた防壁の~」からサビの部分を、何度も何度もリピートして繰り返し聴いて、8cmシングルCDが傷だらけになったなぁ。「ALONE EN LA VIDE」は、野外ならではの選曲だったのだろう。夕日に照らされながらしみじみと聴けてたらさぞや泣けただろう…でも雨の中で聴くのも全然悪くなかった。演奏と歌声と雨音が混じり合う、息をのむような瞬間…。

08.叙情詩
歌いだしの「季節は~」をアカペラで披露。響き渡る美声、フレーズとフレーズのあいだにたっぷりととられる間、間を埋めるような、レインコート越しに伝う静かな雨音…。こんな瞬間、きっともう二度と味わえないっ(涙)!この部分の雨の演出、最高でしたよhydeさん!

09.NEO UNIVERSE
思いだすのは幕張の時の紙吹雪問題(笑)。tetsuyaのベースプレイをじっくり堪能できる曲でもありますね。悪天候の中で聴いても、この曲の華やかさは揺るがない。

10.Driver's High
11.REVELATION
12.DRINK IT DOWN

「雨に負けんな!」とばかりに大声出して飛びはねて…明らかに通常のライブよりも盛り上がった3曲。特にレベレの時は必死で叫んだなぁ。そうしないと寒くてしょうがないし(笑)。「Driver's High」は、晴れてればサビでマフラータオル振り回したりしたかったな。さらに「DRINK IT DOWN」とユッキー曲が続く。ダークな世界観を持つが、この曲の盛り上がりもハンパない。

13.花葬
14.浸食~lose control~
15.HONEY

98年の3枚同時リリース曲を連続で。「HONEY」の前には、DAIGO、yasu、シドのマオ、武田真治、モノマネの青木隆治、狩野英孝などのHYDEファミリーらが、順番に「HONEY」を歌いつなぐ映像が流される。こういう場面でしっかり爆笑をさらう狩野に拍手。一番歓声が上がってたのはマオかな。ちなみに武田真治は、HYDEのソロアルバムでサックス吹いてたねー。スペースシャワーTVでラルクメンバーと絡みまくってるオリラジも、ここに入れてあげて欲しかったなぁなんてちょっと思ったり(特にあっちゃん)。

16.SEVENTH HEAVEN
イントロ部分が延々とループされ、それに乗せてkenちゃんがノリノリでMC。彼曰く「21世紀型のMC」だそうだ。「ラルク20年やってきても、まだまだやってなかったことがあるのね~」と、嬉しそうに4つ打ちリズムに乗って楽しく奇声を発する姿は、なんとなく小島よしおを想起させられた。

17.STAY AWAY
18.Link
19.瞳の住人

ここでアンコール待ちへ。雨と寒さのせいだろうか、もーのすごく長く待たされた気がする。スタンド席の人たちがウエーブで盛り上がっているのを眺めながらじっとラルク再登場を待っていると、アリーナ後方に車が登場。車からメンバーが降り、アリーナの通路に敷かれたレッドカーペットを、ステージに向かっててくてく歩いていく…ビニール傘をさして!レッドカーペットを歩く演出、初日はオープニングでやったらしいが、今日はアンコール開け。このタイミングでアリーナに登場すると、「大雨を見かねてラルク様が、ずぶ濡れの平民達の元に降臨してくださった!」みたいな感覚(笑)。実際ねぇ、ラルクの4人がビニール傘さして手を振りながら歩いてる姿見てると、非日常感も手伝って本当泣けたよ。あぁ…そこまでしてくれるんだぁ…みたいな。

20.forbidden lover
21.MY HEART DRAWS A DREAM
22.GOOD LUCK MY WAY

「辛い状況を共に乗り越えよう」という旨のメッセージがスクリーンに映し出された後、静かに披露されたのが「forbidden lover」。この曲の歌いだしは「ああ 凍える暗い海へ 流されていく歴史の波に飲まれ」である。当然、脳裏に浮かぶのは震災後のショッキングな映像だ。照明がぐっと落とされ、雨に打たれながら仄暗い中で歌われるこの曲に耳を傾けながら、涙が止まらなかった。絶望そのものを美しすぎる声で歌い上げた後は、苦しい現実に置かれても必死で立ち上がろうとする希望の歌「MY HEART DRAWS A DREAM」。とことんスケールの大きいこの曲で、さらに泣かせにかかる、この流れ…ラルクめ…。必殺の「夢を描くよ」繰り返しはもちろんライブバージョンで、さらに泣く。
そして…絶望しても前を向き、胸に夢を描いたところで、躍動感あふれる新たな旅立ちを予感させる極上のポップチューン「GOOD LUCK MY WAY」につながる。これは6月29日リリースの新曲。20年やっててもまだまだこんなフレッシュな曲を作れるなんて!と、ラルクのオジキ達への信頼がますます高まってしまう名曲。映画『鋼の錬金術師』主題歌だが、同じくハガレンを彩った「Link」のような、爽やかかつ温もりのあるメロディーと、「READY STEDY GO」のような、問答無用で盛り上がってしまうアグレッシブな開放感が奇跡的に同居している凄い曲。ライブ中もレディステ並みにノリノリで飛び跳ねてたよ、みんな。生のストリングスやホーンも動員し、ラルク復活&20年を派手に盛り上げる。さらに歌詞も良い。特に2番のABメロ。聴きとりだから間違ってるかもしれないが引用してしまいます。

あちこち駆けずりまわって叩きこまないと答えはでないみたい
きっときっと後悔しないで笑いあげるよ 進み続けるんだ
ほらもう怖くない 明日何が起こっても乗り越えられそう
ここまで 躓いても来れたから

このご時世だからこそジーンと来るものがある…。もちろんラルクの20年の歴史に照らし合わせることもできるし、個人個人の些細な思いや人生にすり合わせることもできる。なんかもう、これ聴いてると本当に何でも乗り越えられそうな気がするんだよー。で、こんな素敵な事歌いながら、バックではドラムがズンドコズンドコ無邪気に大暴れしてるっていう(笑)。いやあ、これは本当凄いわ。40代のおじさんバンドの新曲がこれかい。hydeだけじゃなくメンバー全員吸血鬼だったのねー。

23.BLESS
最後は幕張の時と同じ曲。これはもう「Picese」とかと同じで、最後以外に収まるポジション見つけるのが難しそうだ。何度聴いても温かい気持ちになれる名バラード。去年はオリンピック選手たちを祝福し、今年は自分たちの20周年を盛大に祝福。あぁそうそう、ここまで全然言及してなかったけどhydeの歌声、相変わらず素晴らしかったよ。どんな曲も危うげ無く歌いこなしてた。

「BLESS」終了後はおなじみのエンヤ「Book of days」が流れ、感動のエンディングへ。ユッキーが前に出てきて手を振ってくれる。tetsuyaは恒例のバナナ投げ。そこにhydeも合流。気づいたら、ステージ上に居るのはhydeとtetsuyaだけになっていた。ステージをウロウロ移動しながらユルくバナナを投げる二人。そう、ラルクはこの二人から始まったんだよね。彼らが出会わなければ、ラルクは無かったんだね。20年前…既に他の人とバンド組んでたhydeを、tetsuyaが強引に口説いてラルクに引き入れたところから始まって、そこにtetsuyaの幼なじみのkenが合流して、yukihiroが加入してラルク最大のピンチを救って、そこから一気にトップに駆けあがって……みたいなことを考えながら、バナナ投げをぼんやり見てたらやっぱり涙が出てきたのだった。
彼らがステージを去った後、「GOOD LUCK MY WAY」のPV上映。そしてお待ちかね、ライブ最終日恒例、今後のスケジュールをスクリーンで告知。シアキス以降、常にこの告知の瞬間に立ち会えてて嬉しい。秋のアリーナツアーと来年の世界ツアーが発表された時の大歓声が忘れられない。スクリーンに日時と会場が表示される度に大盛り上がり。名古屋公演が発表されて本当にホっとした。チケットが取れれば、やっと地元でラルクを観られる…。

とりあえずここで終わり。暇あればライブ後のこと追記します。