拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

ipodでもジャルジャルを

2009-06-03 23:42:13 | テレビ
最近芸人・ジャルジャル漬けだ。もう大好き。ムーディー勝山がブレイクした2006年末のオールザッツ漫才。その時にジャルジャルが披露した家庭教師とオナラが止まらない生徒のコントをYouTubeで見て以来(某掲示板ではムーディーよりもむしろジャルジャルが話題になってた。ネットが無ければ2007年の正月にジャルジャルを知るなんて無理だったな)、ずっと気になる存在だったけど、今もう完全に彼らの虜だ。現在出てる二枚のDVDを観て、そしてYouTubeやVeohに流れてる関西ローカルの番組『鉄筋base』を観て、大阪吉本の若手で一番実力あるよぁと確信したけど、関西人からしたら「今更かよ」って感じだよね。着眼点も発想も表現力も、なんだか完全に別格。突飛なキャラとかに頼らずに、「しつこさ」を追及し続けてあそこまで変な世界を構築するなんてねぇ…そんなコンビどこにいるよっていう。
このネタも衝撃的だったなぁ。「考えろ考えろどうしたらええねん!」って…。


そいえば今日『爆笑レッドシアター』見てたら福徳が「ツッコミ選手権」なるコーナーで普段のネタではあまり見られない(こともないけど…)王道ツッコミを連発して優勝してたな(笑)。リストラネタで「ほんまにリストラ嫌なんですぅ!!」とか発狂してる人が、あんなにちゃんとしたツッコミもキメるなんて凄いなぁと改めて感心。相方の後藤の「これが大阪のジャルジャルやでぇ!」というコメントもナイスだった。『鉄筋base』でコーナーのMCとかしてるジャルジャルはそんなにに面白くないから、ずーっとコツコツ、ネタだけをやり続けて欲しいなぁ。
冒頭に「ジャルジャル漬け」って書いたけどそれは本当で、家帰ったらとりあえずBGM的にDVD流してる。なんか落ち着くし、気が紛れるし(病んでるのか私!?)。そのせいでTVとかあんまり見れてないなぁ。欠かさず見てる番組は『しゃべくり007』と『レッドシアター』ぐらいだ。で、通勤時もipodでジャルジャルのネタ聴いてる。DVDの特典ディスクとして付いてたCDに入ってるショートコント集と、彼らの自作の曲集を(笑)。CDに入ってる音声のみのショートコントは当然会話で笑わせるネタが中心なんだけど、これがまたねぇ…粗削りっぽいのに凄くよく出来てるものばっかり。泣きじゃくる赤ちゃんに対し後藤が「ど、どうしたらええねん!」と、うろたえ続けるだけのコントとか、CDじゃなきゃ絶対できないよね。ジャルジャル自作の曲は、彼らのネタにもよく出てくる、才能ない路上ミュージシャンが歌ってそうなボンヤリしたポジティブげな曲や抱腹絶倒ラップ曲など。「I'm just forever」というフレーズがしつっこく連呼されるラップ曲は電車で聴くのは危険。7月には三枚目のDVDが出るらしい。また特典CD付いてくるっぽいぞ。
とにかくまぁ、疲れた日々をうるおしてくれるのはジャルジャルだ。後藤の笑顔とかマジで癒されるわ。あのポワンとしたルックス、実は超好みだ。なんか、「実写版碇シンジ」って感じ。もしエヴァが実写化されたらシンジ役は普通にイケメン少年が選ばれるんだろうけど、庵野秀明の脳内でのシンジのイメージはジャルジャル後藤みたいなのだと思うね。
そんなジャルジャル。今年はぜひキングオブコントとかで活躍して欲しいね。審査基準がM1グランプリよりも謎な賞レースで勝つ事にどれほどの意味があるかわかんないし、優勝したら「なんであいつらが!」って無駄に叩かれそうだから決勝に出るだけで良い。全国区のゴールデンで、フルで「変装」や「葬式」や「変なキャラ練習させられてる奴」などのコントクラシックスが見られたら…想像するだけで泣けんじゃないっすか?昔からのファンの人達は。記者会見も最高だったな。自作の「そうじゃないよ絶対」を熱唱したり、既にやりたい放題(「歌ではふざけたくないんです」という後藤の真顔でのコメントが秀逸すぎる)。 

久々に

2009-04-04 16:06:29 | テレビ
shallowはブログやめへんでー!ということで久々に記事書きますよ。この一週間は就職したりパソコン買い替えたりもうてんてこ舞いのドタバタ騒ぎでしたわー。さらに春の改編シーズンなんでテレビも見まくり。睡眠時間我慢していろいろやってますわ。あれですね、いろいろテレビやってますけど、面白いっすねー、『しゃべくり007』。チュートリアルの徳井が生放送で色々と暴露させられた回がチラっと話題になった番組ですね(あれ以降「オリンピックあるからごめんなさい」が徳井さんの持ちネタになりつつありますね)。今年に入ってから何気に見逃せない番組になってる気がする。この前やってた、東方神起が出た2時間スペシャルも楽しかったな。私の母は久屋大通公園で無料イベントやってた頃からの東方神起ファンなんだけど、彼女も「今まで東方神起が出た番組の中でダントツで一番おもしろかった!やっぱりくりぃむしちゅー凄いね!」と絶賛しておりました。くりぃむの二人を中心にレギュラーメンバー達が、ノリにノッてるアイドル達の心の扉をガシガシとこじ開けに行ってて、東方神起に殆ど興味の無かった人(私含む)も、あの番組を通じて彼らの魅力をチラっと知ることができたんじゃないかと思う。大ファンの母も「あんなにも楽しそうな東方神起は初めて見た」とか言ってたしね。「呪文-MIROTIC」という曲が「歌詞がエロい」と社会問題(?)になるほど下ネタに厳しい国から来たアイドルにサラっと「好きなパンツの色は?」とか聞ける番組は『しゃべくり007』だけ?韓国のファンが見たら絶対喜ぶだろうなー…と思ったら賛否両論らしい、やはり(笑)。
『しゃべくり』はレギュラー陣が本当に自由に行動してて良いね。上田が居るからみんな好き勝手動いてて、気づいたらミニコントが始まってる感じ。事前にある程度方向性を決めているであろう『アメトーーク』や『やりすぎコージー』には無いフワフワ感がたまらない(もちろん『アメトーーク』も好きですが。『やりすぎ』はとりあえず深夜に戻そう)。上田以外のメンバーが東方神起の曲で適当すぎるダンスを踊った後有田が放った「やっぱダンスって気持ち良いね」原田泰造の「ジュンスは一番摩擦を楽しんでる」がクリティカルヒットでした。つーかずっと笑いっぱなしだったけど。誰がゲストに来てもある程度のアベレージ保ってますな。
『しゃべくり』は自由すぎる芸人達も魅力的だけど、BGMの挿入の仕方も見事。名倉が暴れる時に流れる「セーラー服を脱がさないで」やホリケンが猿顔してる時に流れるエンヤ、泰造と徳井が小芝居してる時にサラっと流れてた「素直になれたら」などなど、さりげなく笑いを増幅させるような曲がいちいち的確に選曲されてる。東方神起、そしてしゃべくりメンバーがダンスを披露した曲も良かったしねぇ、ついでに言えば。でもそういうことを母親に言うのは控えている。大量にCDを貸し付けてくるので。

下水処理班

2009-01-11 18:55:38 | テレビ
昔から、それこそ小学校時代から好きだってことは変わらないのだが、やはり年末年始の特番シーズンを過ぎた直後は普段よりもWコージ、特に東野幸治への敬愛が増す。あぁ…若手芸人がどんなくだらないギャグでスベっても、必死に良い感じに盛り立てる「下水処理班」(千原ジュニア談)のような仕事を、あっちこっちの年末年始番組でガンガンこなす今田・東野を見てると多幸感につつまれるぜ。若手とのくだらない掛け合いも面白いが、今田もしくは東野のどちらかががキレた(ふりをする)時に片一方が必死でフォローしてるのを見てると本当に幸せ気分。「知らんがな!」「関係あらへん!」と若手を冷たくあしらう東野、「怒らんといてーな東のり~」となだめる今田…要は二人の掛け合い見てるのが一番好きさ。今田・東野がそれぞれ単独で司会してる時は「あぁ、ここに相方が居れば…」といつも思う。それにしても…東野良いよなー。若手をフォローする優しさと、若手に全く無関心な冷たさのギャップがたまらん。
Wコージと、私の住む東海地区は関係が深い。もう、かれこれ20年近くずっと、彼らは東海ローカルの深夜番組のレギュラーを持ち続けている(今はCBCテレビの『ノブナガ』。他に兄弟番組として『ヒデヨシ』『ミツヒデ』などがあった)。本人達にとっても名古屋は特別な場所のはず。東野が元奥さんと知り合ったのは名古屋ローカルの番組がキッカケだし、『ノブナガ』での今田は『爆笑レッドカーペット』でのハキハキした司会ぶりとは一味違うし。Wコージに愛着の無い名古屋市民なんているのかしら?…というのは明らかに言い過ぎか。でも土曜深夜、『やりすぎコージー』に比べればかなりユルいテンションで司会する二人を、お茶をすすりながらボーっと見るのは、この上ない喜びだったりする。
さて、私が東野を好きになったきっかけはもちろん『ごっつええ感じ』。今田より2年程も遅れてレギュラー入りした東野だが、数々の名作コントや珍企画に体当たりで挑む彼は、見る者に強烈なインパクトを絶えず与え続けた。今では若手のフォロー役、下水処理役が板についた東野だが、『ごっつ』メンバーの中では完全にイジられキャラ、つまり下水。素敵でした。でも私が「これぞベストオブ東野!」と思うコントは『ごっつ』のやつじゃなくて、『ごっつ』終了後に松本人志がビデオでリリースした傑作コント集『VISUALBUM』収録の「ゲッタマン」(Vol.「バナナ」に収録)。コレでしょやっぱ。このコントで東野は、映画『ロボコップ』にも影響を与えた「東映メタルヒーローシリーズ」のような特撮ヒーロー「ゲッタマン」に扮する俳優役を演じている。
鋼鉄で出来たスーツを身につけ「ゲッタマン」の撮影に挑む東野。しかし松本人志演じる「ゲッタマン」原作者の気まぐれのようなアイデアにより、東野のメタルスーツのパーツがどんどん剥ぎ取られ、敵役の「毒アゲハ人間」にそのパーツを奪われるハメに。「…これ、明らかにおかしい事になってるんじゃ…」という東野の訴えは原作者や撮影スタッフ(今田など)に無視され、しまいには「口出しすんな!」「黙っとけ!」「つーかお前ごときにこんなパーツ勿体ない」と理不尽に罵倒され……結局、主役にも関わらず、東野は何故か身ぐるみを剥がされ無惨な姿に…(笑)。「ひらめいた!これ外しちゃいましょう!」と松本に言われ、今田達に「そーですね!」と同調される度にパーツを奪われ全裸に近づいていく東野の、悲壮感と周囲への不信感、猜疑心の塊のような表情は、完全に演技の域を超えている。芸人・東野幸治の心の闇や、イジられ芸人の苦悩が露になってしまった禍々しき怪作。このコントを観た東野の娘は「ダディ(と呼ばれてるらしい)いじめられてる…」と泣いたそうだ。ちなみに東野本人も「コントだと分かっていても、演じてて辛かった」と後にコメントしている(DVD-BOXの出演者インタビューより)。

『BACCANO!』―愉快な人生の送り方

2008-11-20 23:15:00 | テレビ
いやぁ~…『BACCANO!』(バッカーノ)おもろすぎ。食い入るように観ちゃったぜ。最近のアニメってこんなにオモローなモノなのか?それとも『BACCANO!』が特別なのか?詳しくないからわからん(スカパーで『妖怪人間ベム』『キテレツ』等レトロ作品観るぐらいだ)まぁ、いい。とにかく今日はこのアニメについて書くぜ。
『BACCANO!』は、2007年の夏~秋ごろWOWOWのノンスクランブル放送枠で放送されていたアニメ。1930年代、禁酒法時代のアメリカ(主にニューヨーク)を舞台に、マフィアや強盗、不良少年軍団、さらに錬金術師などが大暴れする群像劇で、ライトノベルが原作。去年は「なんか深夜に騒がしいアニメやってんなぁ…」と、なんとなく存在を感じるぐらいだった作品だが、今年の春にスカパーで放送されてるのを観て(確か3話ぐらい)「あれ、なんかこの雰囲気…マズいぞ、好きかもしれん」と胸騒ぎ。禁酒法時代のNYという、国産作品ではあまり見かけない時代設定(他あったら教えて欲しー)や、わらわら出てくる渋いマフィア、ダラダラ流れる血、テンションの高いキャラ達、作中で流れまくるジャズがベースの愉快なブラスロックなどなど、惹かれる要素だらけだった。でも、肝心のストーリーがよくわからず、youtubeで慌てて全話視聴(全13話)。当然ハマりまくる。さらに、先月「DVD限定の追加エピソードがさらに3話ある」と小耳に挟み、DVDをレンタルし、「ぬお!これが真の完結か!」と歓喜(これも某所でアップされたが)。ネットでは「アニメでハマった人は、ぜひ原作も!」とか書いてあったが、原作はなんか沢山出てるし、絵も音も無いので、とりあえずスルー。
スカパーで3話を観て、youtubeで第一話から観始めた時は驚いた。一話、全く意味不明で。詳しい人物紹介は無く、色んなシーンの断片映像がバンバン出てきて、「!???」の連続。しかも登場人物がやたらと多く、「これ、着いて行けるかしら…」と不安に。でも2話が面白かったので観続けた。後でわかるのだが一話はこの作品のプロローグだけどエピローグでもあり、ラストまで見た後でもう一回1話に戻ると完全に理解できる仕掛け。また2話以降も、ちょっと一筋縄ではいかない構成になっていて、「片手間で見る」とかそういうことが出来なかった。原作では独立したエピソードとして書かれていたらしい複数の事件が、アニメでは同時進行で描かれているのだ。
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、『マグノリア』、『クラッシュ』、『スナッチ』などなどを参考にしたような群像劇。1話の中で1930年、1931年、1932年と、舞台となる年代や場所がコロコロ変わり、初めのうちは「あれ、今いつだっけ?」と混乱してしまった。エピソード毎に活躍する登場人物も違うため、「あ、こいつが出てるから今1930年だ」と確認(ただし重複して出てるキャラも居る)。さらに各エピソードは複数の視点で描かれるので、各キャラの立ち位置を見失わないように注意。大量の登場人物は公式HPの人物相関図を頼りに確認してたな、初めのうちは。黒服だらけのマフィア軍団の名前を覚えるのが一番大変だったなぁ。で、「えーと今1930年で…どこまでストーリー進んだっけ?」という混乱もありつつ。原作を読んでれば混乱しないだろうけど、アニメだけ見てると話を整理するのがちょっと大変だ。同時に描かれる3つの年代のエピソード自体は、後で整理してみればそれほど複雑な話ではない(1932年は原作が大幅に削ぎ落とされてるらしいが)。でもあのアニメの構成の仕方で見せられると、観てて無駄にワクワクしてくる。この、構成上手!故にヘタしたら「なんか面倒だなぁ」と1話で切られやすい作品でもあるだろうねぇ。

…長くなりそうだから内容については後日!…多分!

第一話。凄く味わい深いが、初見ならわからなくて当然。

『ど根性ガエル』-泣いて笑ってケンカして

2008-09-29 21:02:18 | テレビ
今日はスカパーのアニメ専門チャンネルで絶賛放映中、『キテレツ大百科』と共に今の私のツボにヒットしまくりのレトロ作品、少年ジャンプに連載されてた原作のアニメ化『ど根性ガエル』について書く。書くったら書くんでぃ!てやんでぇい!
…『ど根性』ガエルでまず印象的なのは、江戸っ子口調が醸し出すテンポの良さだろう。まぁ、わかりやすい江戸っ子節を喋るキャラは主に主人公のヒロシ、ヒロシのパートナーである「平面ガエル」のぴょん吉、そして寿司屋の梅さんぐらいだけど。彼らを中心に進む物語はとにかく全編猛スピード。十数分のエピソードを物凄い速さで駆け抜けるのだ。
私は最近初めて『ど根性ガエル』を腰を据えて見始めた。未だにCMキャラに使われてるし、遠い昔に再放送をチラ見した記憶があるので作品の存在は知ってたけど、改めて見てみると色々な発見があった。発見というか、見る前に自分が持ってたイメージが実は勘違いで驚いたというか。一番の驚きはぴょん吉の動きの自由度の高さ。ぴょん吉はヒロシのTシャツに張り付いて離れなくなったわけだから、四六時中ヒロシと行動を共にしなきゃならないと思ってたんだけど、ヒロシがTシャツを脱げば、Tシャツごとピョンピョン跳びはねて自在に動き回ったり出来るのね。あと、ヒロシとぴょん吉って何故か喧嘩ばかりしてるイメージがあって。「おいヒロシィ、何か美味いもん食わせろよぉ」「うるせぃ!俺今眠いんだよ」みたいな小競り合いを常にしてるような…。でもじっくりアニメ見てると、二人はかなり気が合うようだ。腹が減るタイミングとか同じだし、笑いや怒りのツボ、思考パターンも似てる。
それにしてもぴょん吉…見る前は困った自己中キャラなのかなとか思ってたけど、全然違った。完全にアニキキャラ。暴走しがちなヒロシや梅さんにクールに助言するし、基本的に人情深く、特に小さな子供などに対してはとても優しい。人情深いだけに意地の悪い奴を許すことは出来ず、時にヒロシそっちのけで憤慨することも。ぴょん吉が身を前に乗り出し、シャツを着てるヒロシを驚異的な馬力でぐいぐい引っ張りながら悪い奴を制裁しにいく様は、まさしく岡っ引。そんなぴょん吉の存在は周囲に完全に認められており、寿司屋の出前などは必ずぴょん吉の分も届く。『キテレツ大百科』もそうだけど、異質なものが普通に溶け込んでる世界が好きだな~。
パートナーのヒロシも江戸っ子らしく人情深いが、基本はお調子者でだらしない中学男子。しょっちゅうトラブルを起こし、親や先生、梅さんの店の旦那やぴょん吉に怒られまくり。まぁ、子供のうちに地域ぐるみで怒られたような奴は将来良い大人に育つよね。この「下町感」は凄く素敵。そんなヒロシには、京子ちゃんという「少年ジャンプ公認のガールフレンド」(ヒロシ談)が居る。学校一可愛いっぽい京子ちゃんに鼻の下伸ばしっぱなしでイチャイチャしたがるヒロシ。「も~嫌よ!」とか言いつつ満更でもなさそうな京子ちゃん。ちなみにヒロシは外出時は絶対ぴょん吉Tシャツ着てるので、二人っきりになることはありません。
忘れちゃいけないのが若手寿司職人の梅さん。ザ・江戸っ子で、「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」ようなナイスガイ。沸点の低い暴走機関車。悲しそうな子供を見つければ「あの子の家は貧乏で、愛や食う物に飢えていて…」と勝手に妄想を膨らます熱い奴。ただ、十中八九勘違いに終わるが…。そんな梅さんの人情深さは、孤児院育ちという自身の過去に由来する。親の顔を知らない孤児の自分に人々が情をかけてくれた分の恩返しをしたいのだ。特に、現在面倒見てもらってる寿司屋のおやじとの絆は深い。喧嘩も多いけど。
そんな梅さんは、ヒロシの学校の英語教師よし子先生に夢中。先生が好き過ぎて、父兄でもないのに授業参観に行ったり、授業中の教室を窓に梯子掛けて覗きに行ったりと、かなり危ない。よし子先生は梅さんのストーカーっぷりに呆れてはいるものの、時折見せる男気に感心してる様子。よし子先生は美人なのでライバルも多く、特によし子先生の同僚・南先生とのバトルは日常茶飯事。
それにしても今日の記事には「情」という字がかなり多いと思う。『ど根性ガエル』を漢字一字で表すと「情」だからな、やっぱ。こんなに人情味溢れた人々が集まる町は今時レア過ぎて、『ど根性ガエル』の世界はもはやユートピア…いや、シャングリラ?最後に大好きな『ど根性ガエル』テーマ曲の歌詞を引用。

ピョコン、ペタン、ピッタンコ
とのさまガエル アマガエル カエルにいろいろあるけれど
この世に一匹! 平面ガエルのぴょん吉さまは
ケロケロケロ とは鳴かないで
根性根性ど根性 泣いて笑ってケンカして
にくいよーっ!このォど根性ガエル!
ドッコイ生きてる シャツの中

『キテレツ大百科』-藤子アニメのニューウェーブ

2008-09-20 21:29:54 | テレビ
スカパーのアニメ専門チャンネル「ANIMAX」は最高だ。24時間休むことなく新旧問わずあらゆる日本のアニメが垂れ流されていて、うっかり見始めたら止まらない。とはいっても比較的新しめの作品にはあまり心惹かれない。女子の声がキンキン耳に響くし、男子の声は皆同じに聞こえるし(さすがに言い過ぎ?でもなんか最近のアニメの男キャラって殆どクール+棒読みに思える…)。
じゃ、どんなアニメにハマってるのか。これは時期によって色々変わるけど、今は断然『キテレツ大百科』と『ど根性ガエル』。前者は子供の頃よく見てた作品、後者は最近ちゃんと見始めた作品だが、どちらも一話一話の完成度の高さに衝撃を受ける。ひたすらテンポ良く笑わせ続け、最後に残るのは「え、もう30分経ってらぁ!」みたいな幸福感…というわけで今回は『キテレツ』の感想を。
『キテレツ大百科』は、発明家を先祖に持つ物作り大好き少年・キテレツと、キテレツが先祖の遺した記録を元に作ったロボット・コロ助、そしてキテレツのクラスメイトらが巻き起こす珍騒動を描いたコメディ。この作品を見て思い出すのは、やはり同じ藤子アニメの『ドラえもん』。キャラの立ち位置が似まくりですし。メガネの主人公、二頭身くらいのロボット、ガキ大将、ガキ大将の連れ、そして憧れの女の子。しかしポジションは似てても細かな部分はそれぞれ違っており、個人的には『ドラえもん』キャラよりも魅力を感じる。特に、ジャイアン的ポジションに居る八百屋の息子・ブタゴリラのピュアハートには癒された。たまに横暴な所もあるけど、すぐに反省することができるブタゴリラは基本的にピュアな少年だ。大体「ブタゴリラ」って…ルックスから付けられたあだ名だろうけど、そんな酷い顔じゃなくね?また、スネオ的ポジションのトンガリも悪くない。彼の家もスネオ同様金持ちだが、必要以上にひけらかさないし、たまに金持ち自慢エピソードがあったとしても声が可愛いから全くムカつかない。愛されキャラ。
主人公キテレツも発明家の子孫だけあって、ヘタレの極みで見てるだけでイラっとくるのび太君とは根本が違う。珍アイテムを次々と作っちゃう奴だしな。ただしアイテムを使う時の要領の悪さはのび太に似ているが。そんなキテレツの想い人・みよちゃんは、しずかちゃんよりも利発的で言いたい事をビシバシ言うけど、女の子らしいおしとやかさが全く薄れない不思議キャラ。このみよちゃんとキテレツの関係はのび太としずかちゃんと比べるとかなり親密。キテレツがブタゴリラ似の女子に抱きつかれる、という珍現場を見てしまった時のみよちゃんのジェラシーっぷりは二人の仲の深さの証だ。仲が良いといえば、トンガリやブタゴリラにも彼女出来たりするんだよな。良いアニメです。
あと、コロ助。そのトボけたルックス(ブタゴリラの親父からは「ネギぼうず」と呼ばれている)から天然キャラに見えなくもないが、時に暴走するキテレツ達に「今はそんな事してる場合じゃないナリよ!」と一喝するなど、シメる時はきっちりシメる。さすが武士の魂をもつロボットだけある。
キャラ設定といい、『ドラえもん』に比べてレトロ(というか和風)なアイテムの名称といい、『キテレツ』は何もかもが私のツボにヒットする。というか、『ドラえもん』見ててモヤモヤする要素がことごとく改良されてる感じ。キャラの濃さや歴史はクラシックである『ドラえもん』に負けるけど、あっちがクラシックなら『キテレツ』はニューウェーブ。過去にサントラアルバムをレビューしたが主題歌も無駄に良いし、本当、大好きだ。


追記
萩尾望都の『ポーの一族』全話レビューなるものを何故か書き始めてみたものの、当然なかなか進まず。好きすぎてまとまらない。

まおう

2008-08-01 16:20:40 | テレビ
金曜10時のドラマ『魔王』にハマっている。夏という開放的な季節に全く似合わない暗~いストーリー展開がなかなか面白いのだが、一番の見所は、やはり主演の嵐・大野の顔芸だろう。ジャニーズ軍団で今最も勢いのあるグループ・嵐のリーダーにして、いつ見ても無表情の大野。連続ドラマ初出演にして主演という異例の大抜擢だが、持ち前の虚無的な顔を武器にかなり健闘していると思う。
『魔王』で大野は敏腕弁護士を演じている。誠実で誰にでも慕われる弁護士。しかし彼には、自身の弟を死に追いやった連中に復讐するという、「魔王」な裏の顔があった。しかし自分の手は汚さない。他人の心を巧妙に操り、殺人を犯すよう仕向けるのだ。そして思惑通り罪を犯してくれた者を自ら弁護し、優しく寄り添うことによってまた信頼を得る。全ては、まだ中学生だった弟を殺した男を追い詰めるため…。
そんな「魔王」大野に怨まれるのは、生田斗真が演じる正義感溢れる刑事。彼は政治家の父の顧問弁護士や、中学時代からの親友を「魔王」に操られた人々に殺され、怒りと悲しみにくれる。しかし犯人達は「魔王」に弁護され、正当防衛が認められ無実となる。大切な人を殺した犯人が法で裁かれない悲しみ。この悲しみは、「魔王」自身が過去に味わったものと同じだ。刑事には中学時代、「魔王」の弟をナイフで刺し殺したにも関わらず、有能な弁護士が正当防衛を主張して無実になった、という過去があった。殺人犯を庇う弁護士(魔王)と対峙することにより、彼はトラウマとなっている救いようのない過去に向き合うことを強いられ、絶望する。
自分が被害を被るより、自分にとって大切な人が被害に遭う方が精神的に苦しい。魔王の狙いもまさにそれで、着々と刑事を心理的に追い詰めていく。とにかく暗くダーティーな話だ。そんなダーティー役を大野は好演している。このドラマは韓国の人気ドラマのリメイクで、一足早く韓国版をみた母親から「魔王」のキャラを聞いた時、「これ藤原竜也とかがやればピッタリじゃね?裏のある役、得意そうだし…」と思ったが、大野でも全然アリだ。大野の、冷たく悪意に満ちた「魔王」の表情がアップになるシーンは迫力満点。迫力ありすぎて、なんか笑える。「そ、その顔……(笑)」みたいなね。ジャニーズのアイドルってこういうダークな役が本当にハマらなくて、NEWS山下(通称やまぴー)が主演した、暗い過去を持つ詐欺師が活躍するドラマ『クロサギ』など、「あぁ…山下、無理してんなぁ…」という感じだった。笑顔の似合うアイドルとしての表情が抜けきれてない場合が多かった。それを思うと、大野は貴重な存在かもしれない。
とにかく夏に似合わぬ暗いドラマ『魔王』。しかし百合の花が要所で出てくるので夏だからこそのドラマとも言える。大野の魔王ぶりばかり注目してしまったが、生田斗真刑事の「被告人の権利とか無視の行き過ぎた捜査」や、「軽薄なチンピラ」か「無気力な若者」を演じさせたら右に出る者は居ない忍成修吾(今回は軽薄なチンピラ)、エリート役が鼻につく劇団ひとりなど、他キャストも見所多し。おすすめでーす。

国会王子

2008-05-21 18:16:41 | テレビ
「えっ?キムタクが総理大臣に?」なドラマ『CHANGE』。二話まで放送が終わったが、これ結構面白い。「キムタク総理が日本を変えるゾ」ってことでタイトルが「CHANGE」なのだろうが、普段のキムタクドラマとは何か違うのである。まぁ、相変わらずキムタクは何をやっても「キムタク」で、もはやそのスタイルのブレなさ加減は名人芸の域に達している気がする(?)。でもいつもとは何かが違うのだ。多くのキムタクドラマでの彼は、強気でリーダーシップあって大胆で…という、文字通り「HERO」なキャラばかり演じている。しかし今回は、どうもそうはいかない。
『CHANGE』で彼が演じるのは、大物国会議員である父親が事故で急死したことにより、補欠選挙の候補者として祭上げられ、なんだかんだで当選してしまった元小学校教師の新人議員・朝倉。父親の汚職疑惑をそばで見ていたこともあり、政治の世界とは距離を置き、父の後を継ぐことなく別の道を選んだのに、結局あれよあれよという間に議員になってしまう青年だ。見事に当選したものの、政治に疎い新人議員の朝倉は慣れない環境に戸惑い、人に言われるがまま、あたふたと仕事をこなしていく。「周囲に翻弄されるキムタク」、これはかなり新鮮だ。「ちょ、待てよっ!」なんて言わないよ。「ちょっと待ってくださいよ!」だよ。
あんまり強気じゃなく、翻弄されるキムタク。普段のキムタクドラマとは少しチェンジした顔を見せる今回の役柄は、1993年の大ヒットドラマ『あすなろ白書』で彼が演じた、黒ブチ眼鏡をかけ、男女5人組の中で一人余ってしまうという「第三の男」、取手君を思わせる。実際議員になる前の小学校教師時代はモサい黒ブチ眼鏡かけてて「取手君だー」と思ったさ。『あすなろ白書』でキムタクに「第三の男」的ポジションの役が与えられたのは画期的だったし、そんな贅沢なキャスティング(キムタクがフラれ役、なんて企画通らないよな、まず)をするドラマは『あすなろ』以降無かったわけだが、『CHANGE』は久々にその領域に足を踏み入れたドラマになるかもしれない。まぁ、この先総理大臣に選ばれて、仕事をこなすうちに垢抜けていつものかっこいいキムタクに戻るかもしれないけど…。
『CHANGE』は月9ドラマということで、頭のスイッチをオフにして気軽に楽しめる作品に仕上がっているが、第一話の選挙シーンを見てちょっとあれこれ考えてしまった。朝倉の父は福岡を拠点とする大物議員で、道路や病院を作って地元を潤し、大規模な後援会に支えられる有力者。そんな父に代わって出馬する息子は、政治に全く興味を持たないド素人。そんなド素人を、党本部や後援会の人々は「絶対に選挙に勝ちましょう!!」と持ち上げまくるのだ。うーん…テキトーだなぁ。また、演じてるのはキムタクなので、そのルックスを利用して女性人気の獲得を最優先したり、「元教員だから公約は教育関連で。しかし詳しく語る必要無し!おおざっぱに、大きな声で!」という姿勢で演説させたり、選挙戦略は力技。とりあえず選挙期間中に顔と名前をアピールしまくればOK。これが現実なんだよな。「ドラマだから誇張も混じってるでしょ」とかじゃなくて、これこそまさに「美しい国・日本」の民主主義の姿。くっだらないぜぃ。
第二話のラスト。衆議院総選挙を三ヶ月後に控え、支持率低下が止まらない党の悪いイメージを一掃させるため、当選早々「国会王子」として注目を集めるキムタク議員を総裁選に出馬させよう、という意見が、大物議員から飛び出す。あまりにも前代未聞過ぎる提案だが、「どうせ裏で牛耳るのは我々だし、とりあえず選挙までは外面だけでもよくしとこう」みたいな方針なのだろう。さてさて、これからどうなることやら…。

Mステとか

2008-04-07 00:06:21 | テレビ
先日のMステ3時間。ラルクと宇多田ヒカルが出てたんでばっちり見た。ラルク最近3時間スペシャルの常連だな。毎回見てる気がするもんな、Mステ。多分4回連続で出てる。今回のスペシャルは、アーティスト達の初登場シーンを彼らの出身地別に分けて紹介する、という謎の企画が組まれていた。前は初登場シーンを50音順で紹介とかいうのやってたな。似たようなことやりすぎ…。最初、「出身地…?ラルクどうすんだ?ファンなら例えばhyde→和歌山生まれとか認知してるけど公式では一応メンバー全員出身地明かしてないし…」と思ったが、無難に結成した地・大阪出身として紹介されていた。…誰一人大阪生まれ居ないけど(笑)。以下箇条書で感想。

●電気グルーヴの初登場は「カメライフ」だったのか。「No」だと思ってた。昔電気が「スーパージョッキー」に出て「No」披露した時、歌ってる卓球の横でろくろ回して陶芸してた瀧が忘れられない。

●福岡出身のはずの浜崎あゆみがスルーされていた。過去の映像は封印してんのか?諸事情とかで。昔の方が可愛いよね、あゆ。ドラマ『未成年』のころとか特にね。

●私が住んでる愛知県生まれのアーティストは、Mステで紹介されたシーモ、スキマスイッチ、玉木宏、松平健、加藤ミリヤの他にノーバディノウズ、HOME MAID家族、THE ARROWSなど。地味だな。

●YUI、なかなか男前な顔をしてて吹いた。か、かっこいいぞ…。アイドル視されることもしばしばなYUIだが、いやいや、彼女はキリっとした男前な人だよね。

●GLAYのMステ初登場シーンは鉄板だ。TERUとTAKUROの髪形で必ず笑いが起こる。笑いと言えば嵐とSMAPも何度見ても面白いな。驚異のシースルー衣装の嵐、モロ光GEMJIフォロワーだったSMAP。

●ラルクの初登場は1995年の「Vivid colors」。まだhydeの髪が長くて女の子みたいだった頃だ。松任谷由実に「女の子より綺麗ねー」とか言われてた頃だ。映像見て「うわ、恥ずかしっ」みたいな反応してたhydeだが、tetsuとkenに比べれば全然良いですよ…。

●そのラルクの新曲「DRINK IT DOWN」最高ですな。アルバム『KISS』が非常に華やかでポップでカラフルな作風だったのと対照的に、新曲は結構ダーク。ダークな雰囲気を一気に切り裂く豪快なサビがまた良いんだこれが。

●ラルクのトークの時、hydeのマイクの調子がおかしくなり、裏方スタッフが慌ててる声が聞こえてきて笑えた。始末書だな。

●宇多田ヒカルが歌ったのはアルバム曲の「Prisoner of Love」。キー下げて歌ってたのが残念だなー。ドラマチックなメロディーの魅力が4割減くらいになっちゃってた気が。ていうかアルバム、これより良い曲あるのになー。ドラマタイアップが決まったから「Prisoner~」を歌ったんだろうけど、どーせなら「Fight the Blues」か「Celebrate」か「虹色バス」が聴きたかった。特にラルクの前で「虹色バス」歌うってのが、見てみたかったぜ。


■この日の深夜に放送された「音楽戦士」も見た。電気グルーヴとラルクが出たので(キューンレコードの2トップ…(笑))。「3分でわかる電気グルーヴ」という、ラルクの時と同じ、バンドの歩みを振り返る企画をやっていた。活動歴の長いバンドなら絶対面白くなるこの企画。ラルクも今回の電気グルーヴも、知ってるエピソードが多かったにも関わらずかなり笑えた。あれだ、ミュージシャン版「すべらない話」だ、これ。話術に長ける電気ならなおさら(本家「すべ話」に参戦してほしいなー)。番組後半には石野卓球が未だに大好きだというダンディ坂野が乱入し、「ゲッツ!」を披露して去っていくという珍場面も。生ゲッツを見て大はしゃぎしてる卓球、冷めた目で見つめる瀧…。 

Higashino!!

2008-01-10 01:18:53 | テレビ
今日は一月二日に放送された「プライベートでごめんなさい 東野&岡村インド旅」の感想を。感想をだーっと書く前に、この番組の制作発表みたいな場での東野の発言をまず引用したい。

「岡村君は人を信じていない孤独な目をした少年なんです。悲しみしか映っていない少年。 僕は、無理に心を開かせようとせず、大きな愛で包んであげているんです。」

この発言を聞き、普通の人は「だよね、岡村って私生活暗そうだし、海外旅行も縁なさそうだし、先輩とインド行くのも良いよね」と思うのだろうか。だが、東野ファンなら誰もがこう、つっこむだろう…「人を信じていないのはアンタだろ、東のり…」と。心を閉ざした二人の才能ある芸人たちのインド旅行。見る前から期待煽られまくりの番組であった。
プライベートでの海外旅行経験が無いという岡村を、仲良しの先輩芸人・東野がインドに連れていく、という流れで番組は進んだ。何故行き先がインドになったのかと言えば、東野が「ガンジス河で沐浴をしたい」と強く主張したため。インド到着後、首都のニューデリー行きのバスに乗ろうとするも、インド人だらけのバス車内に怯え(インドなんだから当たり前だが)、「乗るのやめましょうよ!危険ですよ!」と訴える岡村に東野が爆笑しながら「大丈夫やから!」と言い聞かせるなど、序盤は小心者の岡村を東野が励ましながら旅をしていた。ニューデリーに着き、本場のインド料理を堪能しようとするも「インドなのにカレーが不味い」という事態に陥ったり、頼んでもいない料理が勝手に次々と運ばれ、結局全額分の支払いを請求されるなど、異国ならではの珍トラブルが絶えず起こる。トラブルにげんなりする岡村を励ます、頼もしい東野。
しかし案の定、大方の東野ファンの予想通り、彼はあっさり本性を現す。安ホテルに着き、東野は財布が無くなっていることに気付くのだ。この場合、普通なら真っ先に街でインド人にスられたのでは?と思うだろう。しかし我らが東のりは、真っ先に同行スタッフを疑った。人を信用しない東野、ここにあり、である。ここから東野と岡村の立場は逆転する。不機嫌になっていく東野を、岡村がなだめるのだ。
翌日、二人は世界遺産のタージマハルに向かう。道中、二人は「オートリキシャ」とよばれる三輪バイクみたいなタクシーを利用しようと、乗り場に沢山いるドライバー達と運賃の交渉をする。英語が得意なインド人と交渉がまとまりかけた時、同行スタッフが「もっとインド人っぽい人と交渉して」と指示。普通の服装で英語ペラペラのシティー派(?)インド人ではスタッフ的には不満らしい。そこでいかにもインドっぽい服装のドライバーと交渉するが、先ほどのシティー派インド人が「俺が先に交渉したんだから俺のタクシーに乗れ」とクレーム。スタッフのせいで揉め事になりそうな雰囲気…。そこで東野が苦し紛れに「This is TVプログラム!We need him(インド人らしいインド人)!」とシティー派に訴え、事なきを得る。
タージマハルに着くと、二人はその美しさに感動し「今までインドであった嫌なこと全部忘れた!」とはしゃぐ。しかしその帰り道、タージマハルの観光客を狙って土産物を売り付ける大量のインド人に出くわし、また不機嫌に…。インド人にもみくちゃにされながら「NO!NO!」を連呼する東野・岡村。そんな彼らに追い打ちをかけるように、もっと土産屋のインド人と絡むよう指示する同行スタッフ。「いかにもインド」な光景をカメラに収めたかったのだろう。そんなスタッフの態度を受け、東野は表情を曇らせる。ラクダが引く車に乗り込み、車内でスタッフに「こっちは大変やねん」と文句を言う東野。そして、インドっぽい映像を求めるスタッフからの「あそこの露天で髭剃ってください」指示を聴こえないフリして無視したことを暴露。しかしスタッフや岡村に説得され、結局髭を剃ってもらうことに。この髭剃りは予想外(?)に丁寧だったようで、すっかり気を良くした東野は「さっきカリカリ怒ってごめーん」と陽気に謝るのだった。
しかし陽気になったのも束の間、食事をどうするかでまたスタッフと揉める東野。あくまでインド料理を食べるよう勧めるスタッフと、「インド来たらインド料理以外食ったらいかんって…キミ考え方古いわ!」と抵抗する東野。そしてなだめる岡村。東野の精神はどんどん不安定になってゆく…。挙句の果てに、彼の発案でありこの旅の目的「ガンジス河で沐浴」を、あろうことか拒否し始める。「ガンジス河で日の出を見たいとは言ったけど、沐浴したいとまで言ってない」と主張する東野と、「いや、沐浴したいって言ってました」と主張するスタッフ。苦笑する岡村。はるばるインドに来て今更何言ってんだよ東野…(笑)。だが、精神が不安定な分、テンション上がる時はグっと上がる東野。路上に居たヘビ使いの芸を見て、ヘビを首に巻いてスタッフ記念撮影をした時はハシャいでいた。その後移動の車で「この旅、岡村が居なかったら成立せえへんわ」とつぶやく東野。スタッフと揉めそうなとき、東野をなだめる役として岡村は機能しているのだ。「普通ロケ行くと僕は大体暴走したりする役ですからね。新境地開きましたわ」と岡村。その後も岡村はゾウに乗るのを嫌がる東野を説得したり、ターバンを買うことを提案したりと、インド旅行を盛り上げようと気を使う。それなのにゾウの上で岡村に「今どんな気持ちですか?」と聞かれた東野は「早よ降りたい…」と一言。
この番組のハイライトは、インドの子供たちに二人が遭遇する場面だった。撮影してることに気づき、カメラの前に子供達が集まってきたのだ。子供たちに向かって「Everybody say ヒガシノ」と煽る岡村。それに答え「ヒガシノ!ヒガシノ!」とカメラ目線で連呼しまくり盛り上がるノリの良い子供たち。コール&レスポンスは止まらない。そんな岡村と子供たちを尻目に、とっとと車に乗り込む当の東野…。二人が車に乗った後も、子供たちは窓ごしに元気に「ヒガシノ!ヒガシノ!」と盛り上がる。岡村は手を振って「Next timeヒガシノ!」と返すのだが、東野は相変わらず子供の方を見ず、無表情。「気分害されました?」と岡村が聞くと、「東野が入られへん『ヒガシノ!』てどういうことや」と東野。コール&レスポンス合戦に入るタイミングを逃してしまったのが悔しかったらしい。この答えを聞いてホっとしたよ。子供を無視する東野、病んだオーラ全開だったもの…。
バラエティー番組ではあまり見られない、プライベートな「病んでる東野」全開で、多くの東野ファンを満足させた今回の番組。「制作発表での発言は何だったんだよ」という感じの東野の振る舞いと、そんな東野をフォローする岡村…最高であった。長々と書いてしまったが、他にも面白い場面は沢山あった。動画サイトなどで見れるといいねぇ。 

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