つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

裏話

2005-10-30 17:25:30 | その他
さて、たまにはこういうのもいいよねの第334回は、

タイトル:ナースな言葉 こっそり教える看護の極意
著者:宮子あずさ
出版社:集英社文庫

であります。

極意……なんて書かれていると、なんやねんと言う感じではあるけれど、基本的には看護業界で使われるギョーカイ用語を中心に据えたエッセイ。

前に「サッカーの国際政治学」という、こちらも裏話が満載の本を読んだけど、こういうあるギョーカイの裏話ってのはおもしろいね。

特にこういうギョーカイ用語ってのは内輪だけで通じるものだから、そういうものとともに、と言うスタイルもいい。

著者は、10数年看護師を続け、いまは精神科病棟と緩和ケア病棟の看護師長をしているが、いままでのいろんな経験などから看護ギョーカイに関わることを忌憚なく書きつづっている。

とは言うものの、おもしろおかしい話ばかりではない。
国の政策で、いかに入院期間を短くするか、とか、看護婦・看護士から看護師に変わったことに代表される言葉の問題とか、「へぇ」って話もたくさんある。

特にそうだったんだと感心したのはやはり医療政策のことかなぁ。
そういう関係の職場にいればわかるんだろうけど、あいにくいままでそういう方面に関わったことがなかったので、意外と病院ってのは締め付け厳しいのね、ってのはよくわかった。

病院が貧乏ってのは、え? と思ったけど、医者はいい報酬もらってるんだろうけど、病院経営ってのはそうなのかも。
……いや、貧乏なんだろうなぁ。
県立病院で事務してる知り合いがいるけど、企業会計で独立採算だから人数少なくて超過勤務だらけらしいし。

気軽に読めそうな感じではあるけれど、ちょっとこういうギョーカイに向けられる色眼鏡ってのが変わるかもな本かなぁ。
オススメ……できるのかな。
こういうところは微妙かも(^^;


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