さて、大正ロマンだけどはいからさんではない第335回は、
タイトル:平井骸惚此中ニ有リ
著者:田代裕彦
文庫名:富士見ミステリー文庫
であります。
時は大正末期。
お調子者でうっかり者の帝大生、河上太一君は一大決心を致しました。
探偵小説家平井骸骨氏に弟子入りを頼み込むことにしたのです。
しかし、当の骸惚先生はつれない反応。
優しい奥様の手引きで居候することはできましたが、娘の涼様は出会いが最悪だったためか渋い顔。
書生というか、小間使いというか、当の小説の手ほどきも受けられぬまま、太一君は今日もお茶を入れておりました。
そんなある日、先生の友人が自殺したとの連絡が入ります。
通夜から戻ってきた先生は一言、これは自殺じゃない、とおっしゃいました。
事件の全貌を知りながら、そのまま自殺で済ませておこうとする先生に憤慨した太一君、弟子入りをかけて事件解決に乗り出しますが……。
非常に変わった文体で書かれた作品です。
一言で言えば、無声映画の弁士調ってとこでしょうか?
最初は引っかかりますが、慣れるとすらすら読めます。
文体を除くと、基本的には普通のキャラ小説です。
気むずかし屋に見えて妙なとこで優しい骸骨先生とか。
優しそうに見えて、鋭いツッコミで旦那をシメる奥様とか。
最初は反発してたのにコロリと落ちる上の娘、何の前フリもなく主人公を兄様と呼んでなつく下の娘、鼻っ柱の強い女編集者……等々。
王道全開ですね。(笑)
ただ、そういう王道なキャラクター達と作品の雰囲気が非常に合っているので、安心して読める作品だと思います。
謎解きとか、犯人当てとかには期待しないで、いわゆる『想像上の大正時代』を舞台にしたコメディ芝居を楽しんで下さい。
最初から最後までお約束で綺麗にまとめてくれます、上手い。
堅苦しいミステリが苦手な方にオススメ。
ライトノベルらしいライトノベルで当たりを引いたのは久々かも。
タイトル:平井骸惚此中ニ有リ
著者:田代裕彦
文庫名:富士見ミステリー文庫
であります。
時は大正末期。
お調子者でうっかり者の帝大生、河上太一君は一大決心を致しました。
探偵小説家平井骸骨氏に弟子入りを頼み込むことにしたのです。
しかし、当の骸惚先生はつれない反応。
優しい奥様の手引きで居候することはできましたが、娘の涼様は出会いが最悪だったためか渋い顔。
書生というか、小間使いというか、当の小説の手ほどきも受けられぬまま、太一君は今日もお茶を入れておりました。
そんなある日、先生の友人が自殺したとの連絡が入ります。
通夜から戻ってきた先生は一言、これは自殺じゃない、とおっしゃいました。
事件の全貌を知りながら、そのまま自殺で済ませておこうとする先生に憤慨した太一君、弟子入りをかけて事件解決に乗り出しますが……。
非常に変わった文体で書かれた作品です。
一言で言えば、無声映画の弁士調ってとこでしょうか?
最初は引っかかりますが、慣れるとすらすら読めます。
文体を除くと、基本的には普通のキャラ小説です。
気むずかし屋に見えて妙なとこで優しい骸骨先生とか。
優しそうに見えて、鋭いツッコミで旦那をシメる奥様とか。
最初は反発してたのにコロリと落ちる上の娘、何の前フリもなく主人公を兄様と呼んでなつく下の娘、鼻っ柱の強い女編集者……等々。
王道全開ですね。(笑)
ただ、そういう王道なキャラクター達と作品の雰囲気が非常に合っているので、安心して読める作品だと思います。
謎解きとか、犯人当てとかには期待しないで、いわゆる『想像上の大正時代』を舞台にしたコメディ芝居を楽しんで下さい。
最初から最後までお約束で綺麗にまとめてくれます、上手い。
堅苦しいミステリが苦手な方にオススメ。
ライトノベルらしいライトノベルで当たりを引いたのは久々かも。