つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

これまたシリーズにするのは間違いかも

2005-05-07 14:47:40 | SF(国内)
さて、早くも後悔先に立たずを地でいきそうなの第158回は、

タイトル:スカーレット・ウィザード 2
著者:茅田砂胡
出版社:中央公論新社 C★NOVELS FANTASIA

であります。

1巻の最後で、襲ってきた連邦軍を自分たちで撃退したにもかかわらず、「中尉たちを遣わしてくれた連邦軍に心から感謝したいと思います」といけしゃぁしゃあとのたまわったケリーとジャスミンの夫婦は、今度は原因不明の事故で遭難した財閥の宇宙船を探すことになる。

と、2巻の大部分を占めるのはこの話だけど、相も変わらず、この夫婦はぶっ飛びまくりであります(笑)

キャラクターはメインキャラがひとり……と、ちっこいのが増える。
ひとりは宇宙一有名な女優でジャスミンの友人であるジンジャー・ブレッド。
もうひとりはなんとケリーとジャスミンの子供。

ジャスミン曰く「生物学的に立派な女」だそうだが、読んだひとの中にきっと、ほんとうか!? と思ったひとがいるに違いない(笑)

……のだが、しっかりと妊娠しているところを見ると女性らしい(笑)
いや、ヒロインなのだから女性キャラに決まっているのだが、どうも剛胆さといい、腕っ節の強さといい、戦闘能力といい、戦闘機の操縦技術といい、男性とか女性とかではなく、人間か? と言いたくなるようなキャラなので……。

だいたい遭難した宇宙船を探すと言って妊婦の身体で、ケリーを追っかけ回した戦闘機に乗って出て行くなよ、ヒロイン。

さらに夫のほうは夫のほうで、通行不能のはずの「門(ゲート)」を、クーア財閥のどでかい豪華船で跳躍していってしまうし。

デルフィニアの王様夫婦も非常識街道まっしぐらだったけど、この夫婦も負けず劣らず非常識街道を突っ走って、突き抜けております。

夫婦の、豪快で、非常識で、けれど痛快な行動を楽しむもよし、周囲の人間を気の毒がりながら笑うもよし。

何も考えずに、楽しみましょう(笑)