甲田さんの作る酵母パンを食べて感動した人は
数えきれないくらいいるだろうし、
あまりのおいしさに酵母パンに挑戦した人も
たーっくさんいるだろうけど、
真似できないおいしさは、いつでもあこがれる。
食べ物はレシピじゃないってよく思う。
その人の手と、身の回りの環境が作り上げる味は
作り手ならではの味だからこそおいしい。
…だけどまずは何事も真似から(笑)
有名どころのパン屋さんのレシピを見つけてはこねて焼き、
失敗しては本を読み、またこねて焼く。
やはりご主人が二回りくらい大きくなったのはこの時か(笑)
とにかく「酵母パン」ってものがなんなのか
つかむだけでも相当時間がかかった。
先日古いパン雑誌を読んでたら甲田さんのコラム発見。
「お♪」と読んでるとパンチについて書いてる一文があった。
パンチとは発酵中にガス抜きや気泡の調整などを目的に
折りたたんだり丸めなおす作業のこと。
発酵のいつ入れるかでも仕上がりや味に違いがあって、
このパンチだけでも一晩話が出来そうなくらい試した。
なのに甲田さんったら、「ま、パンチは入れないよね」
え?
「いろいろ試したけど、僕のパンはパンチがない方がおいしいと思う」
ん~…深い。
それこそ何年も前の雑誌だからもしかしたらまた進化して
今は違う考えをもっているかもしれないけど
このタイミングでこんなパンチを、と語る人より、
「入れないほうがおいしいんだよね」の方が何だかグッときて
さすがだな~と一人うなずき、かしこの酵母でも試してみた。
もちろん入れなくてもパンは普通につくれることは知ってるけど、
シンプルも究極になると一つの技な感じがして。
というわけで焼いた山ぶどうくるみと黒玄米食パン。
ルヴァンの気泡の特徴がすごく好き。
だけどいまだ真似は出来ず。
自分の好きなパンはようやく焼けるようになってきたけど、
あの生地は一度作ってみたいな~
さ、これだけ書いたけど焼き立てだからまだ切らない。
寝かしつけて起きてこれたら試食。
無理だったら明日の朝のお楽しみ。
どんなパンになってるかな。
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