バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

別府温泉保養ランド(紺屋地獄)@明礬温泉(別府温泉郷)

2011-10-02 10:40:08 | 温泉(大分県)

別府八湯とよばれる別府の温泉群のうち、最も特徴的な泉質を誇るのが明礬温泉です。山の中腹に位置する明礬の温泉街より、少し下ったところにあるこの別府温泉保養ランドは、その明礬の中でも異質の、天然の泥湯が名物の温泉です。


別府駅から亀の井バスで立命館アジア太平洋大学行きのバスに乗って、今や明礬のシンボルと言うべき大分自動車道の巨大な高架橋の真下、紺屋地獄BSで降りてすぐのところ、昭和の「ヘルスセンター」を彷彿とさせる建物がこの別府保養ランドです。


受付で入浴料の1,050円を支払って入浴券をもらいます。貴重品をコインロッカーに預け、ここから長い回廊を歩いた先に、畳敷きの大きな休憩所があって、入浴を済ませた先客が思い思いに座ったり寝転がったりしています。ここの受付で入浴券を渡して浴場へ向かいます。別府温泉のデフォルト、脱衣所と浴場との仕切りが無く、脱衣ロッカーには鍵どころか蓋すらありません。


先ず現れるのがコロイド湯。ここは通常のお湯のみの温泉で、白濁のお湯が掛け流されています。このお湯は敷地内に噴出している噴気に、沢の水を通して造りだした温泉とのこと。いわゆる造成泉なんだが、それでも硫黄臭が感じられ、嘗めてみると独特の風味も感じられる。


そこから細くて薄暗い通路を抜けて内湯の泥湯へ。それほど広くない浴槽には手すりで迷路のように区切られています。浴槽の底が滑っていて、しかも、濁って足元が見えないので手すりが必須。ところが、この手すりがグラグラしていていささか心許ない。恐る恐る身を沈めてみると、お湯の底にはねっとりとした泥…というか粘土のようなものが堆積している。ニュルニュルとしていてあまり気持ちのいいものではないな。


ここから屋外に出ると、そこは混浴の大露天風呂。ニュルニュル感は同様だが、今度はつかまるところが無いので余計に気を使います。しかも、普通の温泉より比重が重くて浮力が大きいので不安定さが増す。しかし、浸かってしまうと内湯以上の濃厚な感触と、独特の浮遊感で、だんだん気持ちよくなってきますね。

この大露天風呂の隣には「自律神経の湯」とされる、さらに濃厚な露天湯があり、こっちの方が空いていていい具合。ただし、風呂の底の一部がえぐれていて、足を取られてコケました。このとき、温泉の湯が目に入ったようで、沁みて痛い痛い!


この泥湯、掃除が至らなくて、底にごみが堆積しているとの評価も耳にするが、この風呂を掃除するには、それこそパワーショベルで泥を浚渫しない限り不可能でしょう。でもこの泥こそ噴気と腐食粘土層とミネラル水という、天然の力により産み出される貴重な鉱泥。気にされる方はやめといた方が無難です。ここは割り切って、この泥を愛でることができるかが肝要ですね。

  • 場所:亀の井バス・紺屋地獄BS
  • 泉質:単純硫黄泉(硫化水素型)
  • 訪問日:2011年9月28日


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