バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

丸長旅館@長湯温泉

2019-11-18 21:37:22 | 温泉(大分県)

豊肥本線・豊後竹田駅から路線バスで40~50分ほどのところ。大分県竹田市直入町にある長湯温泉は、炭酸濃度、湧出量、温度から「日本一の炭酸泉」とされ、その効能から不便な立地にもかかわらず多くの宿泊客・湯治客が訪れています。


長湯の温泉街を流れる芹川沿いには、ところどころに落ち着いた雰囲気の宿が点在しています。この丸長旅館は芹川沿い、長湯温泉の象徴といえる「ガニ湯」の対岸にある2階建ての和風旅館です。


客室は6室の小ぢんまりした旅館ながら、長湯では大丸旅館と並ぶ老舗、創業90年余りとのこと。老舗とはいえ、最近になって全面的に建替えられていて、玄関から廊下、客室に至るまで上品な和風の内装になっています。


エントランスの囲炉裏や生け花が飾られた玄関ロビーには、お香が焚かれていて実にいい雰囲気を醸しています。また、ご主人手ずからの料理も実に洗練されています。

ここには大浴場はなく、大・中・小3室の貸し切り専用の内湯があるのみ。収容人数で考えたら必要にして充分。しかも各浴室に思わせぶりな名前がついてないのがいい。


どの浴室も浴槽がひとつと洗い場だけのシンプルなつくり。ここに褐色のお湯がこんこんと掛け流されています。大と中には若干の加温があるみたいで、共同湯にみられるような炭酸の質感はやや希薄になっています。


しかし、金気臭と浴感はここでも強力。小は加温なしの長湯向き。ぬるくても体の温まりやすい炭酸泉なんだから、加温しなくてもいいのでは?


檜の浴槽は析出物でコーティングされていて木の感触はなくなっているが、砥石程度の滑らかさになっていて肌触りが実にいい。これは独特の気持ちよさです。洗い場にも全面的に木のスノコで覆われているが、これも析出物で石化しています。足が滑らないのでいいですね。


長湯の特徴的な泉質が際立っているわけではないが、実に繊細なお料理と、優雅な癒しの時間を過ごすことのできる上品な雰囲気で、長湯温泉の上質のお籠り宿といえます。

・場所:大野竹田バス・長湯温泉BS
・泉質:マグネシウム・ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩泉 41.9度
・訪問日:2010年1月24~26日



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