湯免温泉には一軒宿の「湯免観光ホテル」と公営の日帰り入浴施設の「湯免ふれあいセンター」のふたつの施設しかない小さな温泉地です。しかし、ホテルにしても公営施設の方も温泉は循環式で、泉質はあまり期待できない。ところが、このホテルの運営する日帰り利用用の大衆浴場だけは掛け流しとのこと…言わばオマケの施設に極上のお湯が溢れているんです。
ホテルとは別の、大衆浴場専用の社員通用口のような玄関から入り、ここで受付のオバチャンに250円を払います。こんな値段でオバチャンの人件費が賄えるのだろうかと心配しながら、昭和にタイムトリップしたような壊れかけの廊下を進みます。
廊下の先には、これまた廃墟寸前の脱衣所が…しかし、清掃はしっかり行き届いているようで不快感はありません。
服を脱ぎ、浴室に入ってみると、浴室の中央に勾玉のような形の浴槽があり、浴槽の底から透明な源泉が掛け流されている。施設は古いが、脱衣所同様、しっかり清掃されているので気持ちいい。ここの泉質の特徴はラジウムの含有が西日本有数とのこと。しかし一般的に放射能泉は浴感がないのでよく判らないものの、放射能の特性を生かすべく底面からの噴出方式にしているのは嬉しいですね。時間を忘れてこの清澄なお湯にじっくり浸かってしまいました。
なお 、その後にここがリニューアルされたようで、ついでに300円に値上げされています。でもまあ値上げといってもたった50円、しかも掛け流しが維持されているんだから言うことないですね。廃墟好きにはお気の毒だが…
- 泉質:アルカリ性単純弱放射能温泉 37.8度
- 場所:防長交通・湯免温泉BS
- 訪問日:2006年4月6日