地下鉄・朝潮橋駅と大阪港駅の中間ぐらい、大阪シティバス・港晴BSからすぐのところ。中央大通りから南に少し入ったところにある尖塔のてっぺんの誇らしげに温泉マークを掲げている銭湯です。
銭湯にしてはかなり大きな建物はムンムンと昭和臭を漂わせていて、番台ではなく自販機で入浴券を購入するが、料金は390円(当時。現在は440円)の銭湯料金だし、下駄箱は昔ながらの木の札。やはり銭湯です。
脱衣所や浴室は昭和の香りとともに、残念な塩素臭が漂っています。銭湯なので仕方ありません。面白いのは、脱衣所から地下に下りる階段があって、ここに第二浴場というべき地下浴場があることです。
内湯から奥に進むと、陽の光が差し込んだ一角が現れます。これがこの銭湯の白眉、掛け流し露天です。地下1,500mより毎分293リットルを汲み上げるという貴重な天然温泉です。
ここには循環ろ過のない褐色のお湯が満たされています。保健所の指導もあってか塩素を投入しているが、自然の温泉であることには違いない。加温していないため温めのお湯だが、塩の湯なので浸かっているうちにじんわり温もってきます。
掛け流しとは言ってるが、流れ出たお湯はしっかり回収されて他の浴槽に廻されているので、本来の掛け流しとは言えない。それでも、大阪市内でこれほど強力なお湯は貴重です。
なお、このお湯が湯処あべの橋へタンクローリーで運ばれていて、阿倍野付近の住民に親しまれています。
・場所:地下鉄・朝潮橋駅、大阪シティバス・港晴BS
・泉質:ナトリウムー塩化物強塩温泉 54.5℃
・訪問日:2008年3月7日