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風になろう!-ソウル市長選に想う

2011年09月29日 | NPO三千里鐵道ニュース
ぼくは今、10.26ソウル市長選に非常な関心を寄せている。

先日民主党競選でパク・ヨンソン氏が選出されたとき、あるサイトが「組織のヨンソンか、風のウォンスンか」とタイトルをつけ報じた。
一般論として「組織」とは垣根であり壁。人、想い、モノを囲う指向を追求する。勢い遮られた想いは、淀み変質する。最近の韓国進歩陣営を代表する3党が統合を目指したが、最初に民主労働党と進歩党が破綻し、イ・ジョンヒ氏率いるミンノ党が国民参与党との統合を党として拒否、否決した。
組織を統合することは、もう不可能に近いと、国民は嘆いている。

10月3日、野圏3名の統一候補選出を争う。色々な取引や駆け引きがあったようだが、とりあえず歓迎したい。
願わくば、ソウル市民の民意を代表する市長選出を! そのためにアン・チョルスが退き、ハン・ミョンスクが快く支援を約束した。
組織もない、金もない市民運動家に、ソウル市民は法定選挙資金50数億ウォンを呼びかけ始めて52時間で目標額を集め、彼に託した。これは奇跡だ。そして、これはソウルに吹いた民心の風だ。

在日も両組織のハザマで、敵対し躊躇し疎遠になった混濁の中から、先日名古屋において「投票2012」が産声を上げた。在日の想いを乗せた風になろうと!
「垣根」は風を遮ろうとする。しかし在日の積年の想いは風となり、民の心と心をつなぎ、壁にできた綻びを吹き抜け、互いに呼応し、やがて玄界灘を渡るであろう!

風になろう、風になろう、風になろう! N

写真説明ー補足

2011年09月29日 | 南北関係関連消息
★この写真は三千里鉄道10周年記念誌に寄せられた故人の祝賀メッセージに添えられていた。
統一ニュースに載ったアメリカ在住ハン・ホソク氏(米統一問題研究所代表)の追悼文に、この写真にまつわるエピソードが…。その部分だけ訳してみた。
時は1995年、金日成主席一周忌に日本を経て強行訪北、亡き夫・ムン牧師の宿泊した部屋でピョンヤン最後の夜を過ごしながらの一幕だ。



平壌に行く時は,チョン・ギョンモ先生と同行したが、ソウルに帰る時はパク・ヨンギル長老一人で板門店軍事境界線を越えなければならなかった。

部屋の中に流れた沈黙を破って、パク・ヨンギル長老が私たちに同行する人はいないかと、尋ねた。
恐らく1989年夏イム・スギョン全大協代表が平壌で開かれた第13次世界青年学生祝典に参加した後、板門店軍事境界線を越えて南側に帰る時、ムン・キュヒョン神父が同行したことを記憶してのことであったろう。

しかし、パク・ヨンギル長老と同行する勇士は、私たちの中からはでなかった。

平壌を離れてニューヨークに戻る私の心は重かった。
板門店軍事境界線を一人で越え逮捕されるパク・ヨンギル長老に、何の助けを差しのべることなく、帰る私の無力さを恥ずかしく思いながら…。

それから20日余りが経ったある日、私はニューヨークの我が家で郵便配達された日刊紙<ハンギョレ>の写真に釘付けになった。1995年8月1日<ハンギョレ>に載った報道写真一枚が、私をひきつけた。 その報道写真の中には、簡素な服を着た顔なじみのおばあさん1人が、板門店軍事境界線を踏んで両手を上にあげ何か叫んでいた。

写真には解説記事など一行もなくて、
“平和統一万歳!”という六字だけが添えられていた。