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なでしこ優勝の陰の功労者、在日企業家・文弘宣氏

2011年09月19日 | 韓日関係関連消息
★久しぶりに都さんと一緒に朴泰秀氏を訪ねた。豊橋駅近くの会社応接室で、朴氏は開口一番「ブタの調子どうですか?」。「夏場は暑くて太りません」と応える都さん…。そんな会話の中からどちらからともなく、「なでしこ、大化けしましたね」、と。彼らの共通の知人である文弘宣氏のことと、ぼくは暫くして分かった。 
検索してみると、出るわ出るわ…。そのうちの一つを以下に紹介する。N


なでしこ優勝の陰の功労者、在日企業家・文弘宣氏

2011/08/08 15:17 【神戸聯合ニュース】


日本全域が先月、サッカー女子代表「なでしこジャパン」のワールドカップ(W杯)優勝に沸いたが、その陰に在日同胞の企業家の功労があったことはあまり知られていない。

 その企業家とは、日本女子サッカークラブ「INAC神戸レオネッサ」の会長、文弘宣(ムン・ホンソン)さん(60)だ。慶尚南道・昌寧を故郷とする在日2世の文会長が創立し、育てたこのクラブは、日本女子代表チームの主将でW杯の得点王(5点)、最優秀選手(MVP)を獲得した沢穂希(32)をはじめ、代表選手7人が所属している。1月の全日本女子サッカー選手権大会で優勝し、1チーム当たり年間16試合を戦う日本女子サッカー1部リーグ(なでしこリーグ)で前半期8連勝を達成した最強チームだ。韓国代表のチ・ソヨン(20)、クォン・ウンソム(20)も所属している。


文弘宣氏=7日、神戸(聯合ニュース)
 現在、不動産、情報通信(IT)、外食産業などを手掛けるアスコホールディングスの会長を務める文会長は、2001年にスポーツビジネスの一環として女子サッカークラブを作った。

 最初は男子のサッカークラブを作ろうとしたが、選手集めが難しいため女子サッカーに目を向けたところ、運動したくても行き場がなく、困っていた選手らが集まったという。

 創立翌年の2002年に地域の3部リーグで優勝したのを皮切りに、2003年には地域2部リーグ、2004年には地域1部リーグでそれぞれ優勝を果たした。2005年には日本女子サッカー2部リーグで優勝し、翌年に1部リーグに昇格した。

 文会長は2006年から、大胆な「実験」を始めた。選手がサッカーに打ち込めるよう、全員をグループ企業で雇用して社業を免除し、月給を支払うというものだ。アマチュアリーグの日本女子サッカーリーグでは、こうしたシステムを取っているのは今でもINAC神戸だけだ。

 「女子サッカーにつぎ込んだ金額が10年間でどれほどになるのかと聞かれたことがありますが、およそ15億円になると思います」と、文会長。だからといって、慈善事業をしているわけではない。目先の利益を見るのではなく、長期目標を立てて投資しただけだ。

 文会長は「いつかINAC神戸を独立採算制で運営したい」とし、W杯の優勝でその芽が見えてきたと話した。それまでは女子サッカーの後援要請を門前払いしていた日本の大企業が、国民のヒロインとなった選手らのユニフォームに自社の名前を入れようと、列をなすようになったという。昨年は1試合当たり800人だった観客数は、今月6日のリーグ第8戦では2万4500人に増えた。

 文会長は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の朝鮮学校、朝鮮大学校を卒業し、北朝鮮と合営事業を行っていた。だが、1990年代初めに事実上、これを奪われたことから、北朝鮮に幻滅し5~6年前に韓国国籍を取得した。そんな同氏の願いは、祖国の女子サッカー発展にも寄与することだ。

 イ・ジンファ(24)、チ・ソヨン、クォン・ウンソムらを相次ぎスカウトしたり、費用を負担して韓国の女子中高生3人を日本に呼び、トレーニングに参加させたりしたのもそのためだ。10~14日には、韓国で開かれる韓国、中国、日本、ガーナによるサッカー親善大会に参加する予定だ。

 「韓国の女子サッカー代表も、五輪やW杯で優勝する日が必ず来る」と、文会長は明言する。どんな分野であれ、10年以上先を見越して投資する在日事業家の目は、いつしか韓国と日本が競い合い、世界の女子サッカーを率いていく未来に向けられていた。

●追記
文氏はKIS(コリア国際学園)理事長を歴任、現在副理事長として「越境人育成」に夢を馳せてもいる。
かつてパク・ウォンスン氏(現ソウル市長選候補)は、在外同胞教育者を前にして語った。
「ディアスポラが歴史を作る。…皆さんの教える同胞子弟が、ノーベル賞受賞者に育つかも知れない。不幸の時代に世界に散らばった民族のかけらが、祖国のかけがえのない遺産になるかも知れない」、と。
サッカーのチョン・デセ、李忠成、孫正義もひっくるめて、世界に散らばったユダヤ、華僑に告ぐ第3のコリアンネットワークが、世界史にどのような波紋を広げるのか、今は誰も予想できない。