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潘基文の登場を歓迎する

2009年07月30日 | 朝米関係関連消息
2006年10月、潘基文が国連事務総長に選ばれた時、いろんなことを思った。

第一に、これが、朝鮮半島の平和と南北統一にとって良いことだろうかということであった。当時の答えは、どちらとも言えないだろうというものだった。
自尊心の塊ともいうべき北は、予想通りこのことを報道しなかったし、そもそも国連の事務総長という立場で自国の問題について発言したり行動したりすることは容易でないと思ったからである。
しかし、彼が、盧武鉉政権発足時の外交安保補佐官であったことから、何かしら期待できるのでは思ったりもした。

第二に、1991年9月に南北の国連同時加盟が実現して以来、15年しかたっていないにもかかわらず事務総長を輩出したことに対する“誇り”を感じた。
素直にうれしいと思ったのである。
この時、最後まで“反対”または“棄権”していた国が予想通り日本とわかると、そのメンタリティがわかるだけに苦笑したりもした。

国連での投票で事務総長就任が決定した直後、10月14日に豊橋で、三千里鉄道主催で丁世鉉元統一部長官の講演会があった。
その講演の中で、丁世鉉氏が面白い話をしたことを覚えている。
「私と潘基文は大学で同期だったんだが、彼の身の回りには勉強を一生懸命するものばかりで、私はと言えば、酒飲みばっかりだった。それが今になってこういう差になって現れた。ここには学生もいると思うが、しっかり勉強するように。」

会場が爆笑に包まれたのは言うまでもない。

さて、その潘基文の登場である。

この登場のタイミングが実にいい。これまでにほとんど発言らしきものもなかった中で、最高のタイミングでの登場だと言える。

北は、これを歓迎するに違いないし、米国とはすでに水面下で合意が取れているに違いない。韓国の外交通商部とは疎通ができているものと思われるが、日本はと言えば、多分蚊帳の外だろう…。

北の核開発問題も東北アジアの平和の問題も、結局は朝米二国間の問題が核心であることは言をまたない。
六カ国協議は、韓国が南北協商に積極的であればこそ成立する枠組みであって、2MBになって南北関係が冷え込んだ今、しかも、当の2MBが北を除外した5カ国協議をしようと奔走するという愚を犯した今、実現可能性もなければ、意味のある協議ができるはずもない。

潘基文国連事務総長の登場に期待したい。

by maneappa

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潘基文国連事務総長、米朝直接対話に支持表明
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2009/07/30/0300000000AJP20090730000300882.HTML

【ニューヨーク29日聯合ニュース】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は29日に国連本部で記者会見し、北朝鮮当局の米朝直接対話要求について「支持し、歓迎する」と述べた。対話を通じた北朝鮮核問題の解決に向け、6カ国協議が依然有効な方式だと信じているとする一方、北朝鮮当局があらゆる対話を拒否しているなか、必要に応じ別形式の対話が行われるべきだと強調した。
 続けて、これまで何の進展も見られずにいる朝鮮半島状況に深い懸念を示しながら、国連事務総長として訪朝を含めたあらゆる準備をしているが、まだ適切な時点を見い出せずにいると説明した。

 これに先立ち、北朝鮮の申善虎(シン・ソンホ)国連大使は24日に記者らに対し、「われわれは共同の関心事に対するいかなる交渉にも反対しない」と述べ、米朝対話に関心を示した。一方で、6カ国協議については「永遠に終わった」として二度と参加しないとの姿勢を表明した。

japanese@yna.co.kr