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人権擁護はアカのすること

2009年07月09日 | 南域内情勢

韓国に国家人権委員会が設立されたというのは、画期的なことであったと思う。
 http://homepage3.nifty.com/na-page/17-27.html

この法律の制定によって、韓国の現代史において、歴史の闇に葬られてきた事件の真相解明が進んだ。
不当な地位にあった人々の名誉回復がなされた。
冷戦の最前線に立たされた韓国では、『アカ』というレッテル一つで、どれほど多くの血と涙が流されたことだろうかと思う。
真相を究明し、名誉を回復することは、韓国が民主主義の国になるためには必須の、“苦い薬”であったと思う。
韓国と韓国民は苦痛を伴うことを覚悟しなければならないのだ。なぜなら、あまりに多くの苦痛を味わった人々を放置しておくわけにはいかないからだ。
苦痛を共有するほかないのだ。

国連での議決にいち早く取り組んだ点も評価されるものだ。
日本では、人権擁護法が一向に採択される気配がない。
右の連中からの執拗な攻撃のせいだ。

人権が侵されるというのは、簡単にいえば、力のないものが力のあるものから不当な抑圧を受けることだ。
力のあるものが有利な社会システムの中で力のないものが不条理な立場に立たされることだ。
だからこそ、力のないものに『味方』するものがなければならない。
力のあるものが人権擁護法に反対するというのは、損得で考えれば当然のことだといえる。しかし、だからこそ、そこには品性というものがない。

韓国では、人権委員会が『アカ』の組織だと執拗な攻撃を受けてきた。
朝鮮日報をはじめとした言論はもちろん、ニューライトがそうだった。
韓国の右翼は驚くべきほど日本の右翼に似ている。 それは植民地支配に関する評価にまで及ぶ。
おいおい、右翼なら少しは右翼らしくしろよとびっくりするぐらいの主張を繰り広げる。すべては、反北、反アカに凝り固まっているせいなのだろう。

李アキヒロ政権になって、その独立性が否定され、存在まで否定されようとしている中で、人権委員長が辞任した。

私は、韓国という国が誇らしいと思ってきた。
それは、ひとえに、自分たちの力で、民主主義を勝ち取ってきたからだ。
どれほどの人が捕らえられ、拷問され、殺されたことか。

それがどうしたことか、ここにきて、せっかく築きあげてきたものが、みんながらからと崩れてゆく…。

もう、韓国を誇らしく思えない。
強欲な韓国人も嫌いだ。

 悲しい。

 by maneappa
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ハンギョレサランバンからの転載です。

2009年07月09日 原文入力:2009-07-08午後10:14:15

“韓国人権, 国際社会 笑いものに” 

アン・ギョンファン国家人権委員長‘切れ味鋭い辞任挨拶’ “政府と疎通のために努力したがうまくいかず” イ・ギョンミ記者 ←アン・ギョンファン国家人権委員長が8日午前ソウル,中区,武橋洞道の国家人権委員会で離任式を開き委員長職から退いた。

アン委員長はこの席で「政権は短く人権は永遠だ」と話した。

任期を4ヶ月余り残して辞意を表明したアン・ギョンファン(写真)国家人権委院長が8日「政権は短く人権は永遠だ」という話を残して委員長職から退いた。
アン委員長はこの日ソウル,中区の国家人権委員会で開かれた離任式で所感を明らかにし、イ・ミョンバク政府の人権意識不足と疎通努力不在などをより強力に批判した。
彼は「多くの国の妬みと羨望を買う誇らしい国であった大韓民国が最近になって皆が後ろ指を差す恥ずかしい国に転落する危機に置かれている」として「新政府スタート以来、発生した一連の不幸な事態に対して強い責任を痛感し新しく就任する後任者が深刻に損傷した国際社会での韓国人権の地位を回復するように願う希望を持って法が保障した任期満了日を待つことができずに退く」と話した。

アン委員長は続けて「イ政府は業務引継ぎ委員会時期、独立機構である人権委を大統領直属機関に変更するという計画から始まり、去る3月末には適正手続き抜きで国連決議が採択した独立性の原則を本質的に侵害する機構の縮小を敢行することにより国際社会の嘲弄の種になっている」として「左派政府の遺産という単細胞的政治論理の虜となって人権に関する限り義題と意志が足りず疎通の姿勢や努力はほとんど見られない」と批判した。

彼はイ大統領に向かっても「ただの一度も業務報告を差し上げることができずに席を去った無能な人権委員長として歴史に残ることになったことは私の個人の不運と恥辱とあきらめるが、再びこのような非常識なことが繰り返されないことを切実に望む」として「国連総会が決議を通じて採択した国家人権委員会の設立と運営の原則を尊重し国際社会の憂慮を傾聴するように願う」と話した。

 アン委員長は離任式の後、用意した記者懇談会で世界国家人権機構国際調停委員会(ICC)会長国選出問題を心配した。彼は「来年3月のICC会長国選出は政府が言う数十億ドル輸出以上の国家的地位が伴うものだけに、政府がここに支援意志を示すべきだ」と話した。アン委員長は‘最も残念な点は何なのか’という問いに対して「絶えず政府と疎通するために努力したがうまくできなかった」と心境を明らかにした。

アン委員長はソウル大学法学専門大学院に戻り教壇に立つ計画だ。

イ・ギョンミ記者kmlee@hani.co.kr 原文: http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/364729.html 訳J.S